
Z世代生まれの6名の美容師、
TENDOさん(iki)、いさなさん(ADITION)、鎌形 諒さん(AI TOKYO)、中村雄樹さん(REDEAL)、へぎしょうたさん(sand Osaka)、岩本桂弥さん(SKILL)からなる「Z美容師の虹」。

彼らの元には日々悩みを持つ若き美容師の声が集まります。
そんなZ世代を中心に絶大な人気を誇る「Z美容師の虹」とボブログがコラボしたプロジェクトが始動……!
その名も…
Zと変わる!
自分大改革
この企画は、
・何か変わりたいきっかけをつかみたいデビュー前・デビュー間もない美容師
・ブランディングやSNSの時流について、トップの知識を学びたい方
・Z世代がどんなことを考えて、何につまづいているのか、何を得意としているのかを知りたい経営者
に向けてお届けしていきたいと思います。
今回は連載第3回目。オーディションで選ばれた光野怜奈さん(ZEST 吉祥寺店)のSNSにまつわる戦略を立てていきます。
第3回目の担当は、岩本桂弥さん(SKILL)&いさなさん (ADITION)の“いさけい”チーム(編集部命名)。
光野さんの1歳上(桂弥さん)、1歳下(いさなさん)という同世代ながら、第一線を走っている SNSマスター二人からのアドバイスは、超必見です!!

さて…目標と前回の宿題のチェック!
オーディションで選ばれた光野伶奈さん(ZEST 吉祥寺店)。彼女が打ち立てた目標を確認してみましょう。
「有名女性美容師になる!」
そのための具体的な目標として、
●5月の売り上げ150万円
●Instagramのフォロワー5000人
大きな目標と、それに向けた数字目標を立てました。
そして前回担当した虹メンバー・はんぺんさん(REDEAL)とTENDOさん(iki)から出された課題は2つ。
●ブリーチ客のBeforeからAfterまでのリール動画を撮影・編集し、毎日2投稿
●以前毎日書いていたというお客さまへのお手紙を書く
この達成度について、桂弥さんといさなさんがヒアリングをしていきます。

1日1回投稿できたのは…



なんと…1回投稿は6日、2回投稿が達成できた日は1日もなしという結果に。
虹のお二人も、まさかの結果に驚きを隠せない様子です……。

2月が、思ったよりハイトーンのお客さんが来ませんでした……。
でもフォロワーは増えました!


売り上げはどうでした?


なるほど…
なんで宿題はできなかったんですかね?
お客さん来なかったってのいうのはわかるんですけど…

マスクを取って撮影に協力してくれるお客さまがいなくて…
ドンキで撮影用の機材も買ったんですけど、
1日1人くるか来ないかのお客さまで、さらに撮影に協力してくれる人があまりいなかったです…

自分の中で写真投稿、リール、写真投稿っていうルールを決めてたので、リール二つだとそのリズムが崩れちゃうなと思って…


お店的にもオペレーションを優先してほしいという雰囲気があって
ヘルプが必要な時とか「それやってるならこっちにきて(手伝ってほしい)」というのも実際にありました。
ここでいさなさんが…





最年少のアツい男・いさなさんがズバッと伝えてくれました。
まさかの打ち切りの危機?!

どんな宿題ならできそうですかね…?

ちゃんとできなかったからこそ、さらに上の宿題にチャレンジしたいです!

なるほどなるほど。
僕が言うのもアレなんですけど、もしこれできなかったらどうします?


これは、光野さんだけの問題じゃない。
光野さんがこれから有名になっていく中で、業界の方々、メーカーさんディーラーさん、メディアとかいろんな人が関わっていくんです。


この仕事をしている人たちって、一人で勝ち上がっているように見せている人はいるかもしれないけど、一人で勝ち上がってないんすよ。


元々はこのリールの宿題も、
めざしたいものがあるのなら「自分で考えて自分で目標立ててやる」ものなんです。
でもわざわざ、虹のメンバーが考えて宿題出して光野さんができなかったとして、そしてその次もこういう撮影の機会があって。
光野さん的には「参加できてよかったな」と思うかもしれないけれど、関わってきた人たちにとって何の時間だったんだ?となってほしくない。


宿題とはかけ離れるかもしれないけど、全部繋がってるんです。
まずはここを前提にしてほしい。
宿題を頑張るって言ったら、まずはやってみるべきだし、
難しいな、と途中で思ったのならそのことも発言してみるべき。
結果は結果で見られてしまうのだから、僕らも宿題頑張って考えるんで。


はい!!!!絶対に!!!!

中村さんとTENDOさんがもっとショック受けてると思うんで
ここで挽回してほしい!!!
光野さんの「自分視点」で考えていた点を指摘する鋭さとアツい激励が。いさなさんの思いは光野さんにも届いたはず!
「SNSなんて、有名になれない!」
ここまでいさなさんが中心となって会話を進めてきました。その横でじっと話を聞いて、時折考え込むようなそぶりで様子を見ていた桂弥さんが、ここで口を開きます。


フォロワー数が1万だろうと2万だろうと、「有名」になれるわけではないし、
たかが数字を増やしたとしてもそれで一生食って行けるわけでもない。
1カ月で150人増えたとして1年で約1500人。そのペースで行くとおばあちゃんにならないと有名になれないかもしれない。


自分の中でもっとこうなっていきたいと思ったから、今回応募してくれたんやなと思ってるんだけど。
さっきの発言の中で、「投稿・リール・投稿」っていう自分のルールがあるって言ってましたけど。
宿題で出されたけど自分の中でルールがあったからできなかったっていうのは、ちょっと違うと思う。




前回の宿題は、「変わるきっかけ」をつくるための宿題だったはず。
なのに、自分のルールを貫いてるだけだったら、まだスタートにも立ってないのと一緒です。


宿題のことや、振り返りの中で今、どうですか?
どんな風に考えてますか?

結果を出せなかったのが全て。
アドバイスいただいたのに、変わろうとしなかった自分の頑固さとか
本気になりきれてなかった部分があったなと思います……。
そういうところが自分の悪いところだったなと……。

投稿・リール・投稿、が間違ってるとかじゃないんです。
もしそれを続けてきて伸びたんだったら、俺らにも自信持ってふんぞりかえってもいい(笑)。
でも何も試さないのは絶対にNG!

SNS回かと思いきや、まさかの光野さん自身の内面の「あり方」を見つめ直すことに。
今回の宿題を通して見えてきたのはSNSの使い方ではなく、課題に対する向き合い方。
SNSはあくまでも手段でしかなく、結局はその手段でどんな風になっていきたいか、どう行動をコツコツ積み重ねていくのか、ということをいさなさん・桂弥さんの言葉からひしひしと伝わってきます。
ここまでのポイント
・変わりたいと思うのなら、マイルールは1回捨てて他者の声に耳を傾けてみよう
・自分のルールを崩して、その自分を客観的に見るクセをつけよう
いよいよ本題。SNSはどうやって伸ばす?
光野さんの気持ちが引き締まったところで、SNSマスターへの質問タイム。


僕もSNS始めた時に、男性でNo.1美容師になりたかったんです。
その手段としてSNSを始めて。
6〜7年前からInstagramやってて、TikTokは5年前からやってて、でも全然伸びない投稿もたくさんある。


伸びてないっていう結果を残したくないから
伸びてない投稿は全部消して、
伸びてるかっこいいものだけが残ってる(笑)。

かっこいいやつだけだから300投稿くらいに収まってるけど、
見せてない、見えてないものがその何十倍もある。
4年前とか1日7投稿してるときとかあったんだよね。


結局は「ちりつも」なんだけど、「ちりつも」で結果を出したのにいかに「ちりつも」に見せないかがカリスマの見せ方の一つなんだと思う。
いさなもハンパないくらい上げてるし、練習してるんだけど、やってないように見せるのが、俺らの中での「かっこいい」っていう見せ方だったから。実はめちゃくちゃ投稿してます。
地道な努力と圧倒的な数を継続してきた桂弥さんだからこそ言える言葉。結局は、いかに数を継続できるか。
そして、より具体的なヒントが飛び出します。


ブリーチを塗る時に色々考えながら塗るやん。
例えばこう塗ったら失敗するなとか、ハケの角度こうしたらよかったなとか。
俺の場合はSNSでその考え方を使ってて。
1個の投稿をした時に、これって角度がちょっと斜めだったから伸びなかったのかな、とか、時間が1秒長かったから伸びなかったのかな、とか常に考えまくってた。
さっき言ってた、投稿・リール・投稿っていうのは考えてないからそういうルールになっちゃってる。これでダメだったらここを変えようっていう反省がないと、伸びない。

なんで伸びなかったのかなってことを考えないと、その思考から脱却できない。
でも、それが答えじゃなくてもいい。まずは考えることが大事。


自分の中で「かわいいな」と思ってる自信作を出してきたんですが、いいねが20〜30件とかで全然伸びなくて。
自分が自信に思ってることと、フォロワーが求めているものが違うんだなって思います。
桂弥さんの圧倒的な思考力の高さが伝わるコメントに、光野さんも自分自身のSNSを客観視できるようになってきました…! 光野さんの成長スピードも素晴らしい!
と、ここでいさなさんが。

自分がしたいことをやって、自分的に「そんなにいいとは思わんな」と思うやつが伸びたとして、そこまでして伸ばしたいですか?って僕は思うんですよね。
僕は、自分のやりたいことを貫いて、ちりつもをしていった人がNo.1女性美容師だと思うんですよ。
この話、桂弥と夜中まで話し込んだことがあるくらい(笑)、僕らでも違うんですよ。

桂弥は、やりたくないこともやって、やりきって伸ばしていくタイプなんなんです。
僕はやりたくないことは一切やりたくないんで(笑)。
どっちも正解だし、正解じゃないし。

桂弥さんが誰にも言ってなかった㊙️情報
ここで、桂弥さんからとっておきの情報がもたらされます。



僕、この6年間で有名美容師さん、男性女性どちらもSNS投稿を毎日チェックして、全員の伸び率をデータで取ってるんです。
す…すごい…


なんでかっていうとSNSって無限にチャンネルが増えていくから。どんどん分散していくんですよ。でも見る人口はそんなに増えないから。
SNSって変動していくもの。だから、そのSNSをどんな風に使うかっていうと、


今来てくれているお客さまを離さず、売り上げを上げる方法に使うといいのかも。
例えば、施術中の様子をストーリーに上げたりとかして、それが楽しそうだったからもう1回行ってみよう、とか。
例えば、失客ってあるやん。あれなんでだと思います?

アシスタント時代からお客さま宛の手紙を来店の際に机に置いておく、ということを続けてたんですけど、いろいろ忙しくなって辞めちゃったんです。
あとは、モデル募集や常連さんに「そろそろメンテナンスいかがですか?」っていうDMを1日50件とか送ってて売り上げも上がってたんですが、めんどくさくなってそれも辞めちゃって。
その当時は新規のお客さまも取れていたんですが、徐々に来なくなってしまって…それが理由かもしれないです。。


「今まで行ってたけど、手紙とかもなくなったし、なんとなく変えようかな〜」という気持ちになったりする。
手紙やDMは、その「なんとなく」を防ぐ楔なんです。
いさなもお客さまノート(来店されたお客さまにメッセージを書いてもらうノート)をやってたりするのも、他の人になんとなく行こうと思わせないようにする作戦の一つ。
もしSNSの時間が取られすぎててそういう手紙とか書けなくなっちゃうんだったら、本質がわからなくなっちゃうと思うから、ちゃんと、その「なんとなく」を防ぐ手段に、今向き合わないと。

どっちもやればよくない?

うん。
でも、どっちもできてないから、まずは本質の方からかなって。

桂弥は、まずは最低限これだけはっていう思いで言ってくれてるんだと思う。
本質を見逃さず、目の前のお客さまを大事にするっていうことは絶対やってほしい。
リターンできてない理由が明確なら、絶対に手紙も書いてほしい。
でも! SNSもいつか衰退するかもしれないけど、やるって決めたのなら今はチャレンジしてほしい。
ここまでで俺らのタイプが全然違うっていうのもわかっていただけましたよね(笑)

タイミング悪かったな(笑)
お店出したばっかりだからなんかそういう(経営者っぽい)マインドになっちゃった。

もう光野さんが「お店の子」くらいの気持ちになってるんやろ(笑)

ここまでのまとめ
・自分のお客さまのリピートを最大化・なんとなく失客の最小化をするためにSNSを使う
例)お客さまとの様子をストーリーにあげたり、感謝の手紙を机に置いたりする
・自分が武器にしたいと思う動画やスタイルをコツコツ続けていく
例)ちゃんと「作品」としてモデルを撮ってビジュアルをつくりこんでいく、それを定期的に行う
桂弥さん、いさなさんの思考の違いも見えました。
どちらも正しく、どちらも圧倒的「ちりつも」の継続によって今この場所に立っている、ということがわかります。
光野さんにとってもそれぞれの考え方の良さあがしっかり伝わっているはず!
次回までの宿題
今回もまた実り多き会になりました。そして、次回までの宿題。今度こそ、虹メンバーの期待に応えたいところですね……!
次回までの宿題
・ハイトーンカラーを施術できるモデルを呼び、週に1回・計4回撮影する→いさなチェック
・モデル撮影がない日は、ハイトーン施術のリールを1日1回投稿(ハイトーンのお客さまがいなければウイッグで撮影)→桂弥チェック
・お客さまにお手紙を毎日書く
なんと、虹のお二人が宿題のチェックをしてくれることになりました! 特に桂弥さんはほぼ毎日チェック…! なんと貴重な機会なのでしょうか!
熱い檄とSNSの根底にある本質に迫った第3回。光野さんは次こそ虹メンバーの期待に応えられるか?
次回は冷静と情熱を併せ持つ二人、へぎしょうたさん・鎌形 諒さんの2名です。お楽しみに★

- Profile
- Z美容師の虹
TENDO(iki)、いさな(ADITION)、鎌形 諒(AI TOKYO)、中村雄樹(REDEAL)、へぎしょうた(sand Osaka)、岩本桂弥(SKILL)
6名のZ世代美容師からなるチーム。サロンの垣根を超えて「自分たちのマインドを知ってもらい、美容師のためになるコンテンツ発信をしたい」という思いから結成された。YouTubeチャンネルを持ち、「生まれ変わりたい美容師」さんを募集し、アドバイスを行なっている。

- 執筆者
- KAGA
多毛・くせ毛で常に横に広がっています。おにぎりと鰻とタッカンマリが好き。
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