【ルポ】居酒屋っぽいのに技術はピカイチ!スタッフが韓国人ばかり 噂の美容室に行ってみた

【ルポ】居酒屋っぽいのに技術はピカイチ!スタッフが韓国人ばかり 噂の美容室に行ってみた

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新大久保に、居酒屋のような外観でスタッフが全員韓国人という美容室があるという。しかも、少々足を踏み入れにくい雰囲気にも関わらず、イマドキ女子たちが出入りしているらしい。
……気になる。

協力:M子

今回は、「外観の印象とは裏腹に技術がすごい」「スタッフ全員が韓国人」と話題の新大久保にある「ワールド美容室」に潜入。

本場韓国の技術がふんだんに盛り込まれたヨシンモリも体験してきました!

前途多難?!な取材のはじまり

――2月某日。
新大久保の賑やかな通りとは逆方向に進むと現れた、怪しさ満点の看板。
ここがSNS上のイマドキ女子たちで話題の「ワールド美容室」だ。この風情ある店にキラキラした若者が出入りしていると思うと、不思議な気持ちになる。

”よく知る新大久保”とはうってかわって閑静な路地。
路地に並ぶ店も(失礼だが)何だか怪しげ。
ゴシック体で書かれたインパクト大の看板。
筆者は思わず「あっ……ここ?」と心の声が漏れた。

入るのに勇気がいる入り口を前に、筆者はあることに気がついた。

……電気ついてなくない? てか、人いなくない?


焦って電話するも、店内の電話がけたたましく鳴る音がドア越しに聞こえ、筆者は天に祈った。
「どうにかなりますように」と。


元々の予定時間は8時50分。結局、連絡が取れないので、店の前で出待ちすることにした。
駅の近くを散歩したり、このあとに何を食べようかなどを考えているうちに、9時20分近くに。

そして、9時半ごろやっと美容室のオーナーと会うことができたのだ。

結果的に、この日の前日がとても忙しく、取材のことを忘れてしまっていたらしい。
「ボブログがより浸透するようにがんばろう」と、誓った瞬間だった。


いざ店内へ。
懐かしい造りにホッとする

笑顔で迎えてくれたのは、ワールド美容室の代表 シンさんとトップスタイリストのキムさん

ワールド美容室代表 シンさん
歴20年以上。ハツラツとした明るい雰囲気のベテランオーナー。
肌がとてもきれい。
トップスタイリスト キムさん
アッシュカラーやメンズスタイルが得意。レディースもお任せ。ゆるふわな笑顔が印象的。
肌がとてもきれい。

実はこの2人、親子なのだ。
他の韓国人スタッフとともに、母と娘で仲良く美容師をしている。

娘のキムさんは、日本語がとても流暢。そのルーツは母の訪日がきっかけ。
なので、お客との会話もスムーズで色々な要望に対応している。

本場のヨシンモリを体験。
THE・日本顔は韓国アイドルになれるのか?

メンズヘアをはじめナチュラルなイメージが得意なキムさんに、日本でもトレンドとなったヨシンモリヘアを体験させてもらう。
と、ここで問題が……
実は筆者、髪を巻けないレベルのショートカットなのだ。

そこで、筆者のリアル身内 双子の片割れことM子を召喚。胸上くらいのロングヘアである彼女が本場のヨシンモリを体験した。
ちなみにM子、初ヨシンモリである。

イラスト:筆者

ご覧のとおり、筆者もさることながら彼女は典型的な日本人顏タイプ。
モデルを頼んでおいて申し訳ないが、筆者も少し心配していた。

「楽しみではあるけど、韓国アイドル系の顔ではないから心配……ヨシンモリ似合うかな」(M子)

まずはM子のノーセットの状態がこちら。この時は軽くパーマがかかっている程度。

【after】
キュート系アイドル意識をしたヨシンモリが完成♡

カールが大きく崩れにくいのがポイント。風がなびいているようなボリューム感がでるのが、ヨシンモリの良いところ♡
巻き方は、「波巻き×内巻き&外巻きのMIX」
同じように見えて異なる方向になびく感じをつくりだしている。
バックを見ても韓国ヘアで重要な「くびれ」がしっかりと。360°どこをとっても映える!



「なんか少し大人っぽくなった気がする……♡」(M子)


おそらくM子の印象に合わせて、かわいい系のヨシンモリにしてくれたキムさん。
より大きなウェーブが目立つ華やかなキュートなスタイルが完成した。


日本のヨシンモリと比較すると、かなりカールが強くしっかりしている印象。

キムさん

巻きがしっかりしているから、次の日までとれないですよ。



確かに、巻きたての髪を触ってみると、強風や湿気に負けないコシを感じた。
(実際にこの日は強風だったが、取材後に街を歩き回っても、M子の髪が崩れることはなかった。本場の巻き恐ろしや)

しかし施術中、筆者はキムさんをずーっと見ていたが、時間をかけている様子はなく、むしろ流れるような速さで髪を巻いていた記憶が。

探っていくと、しっかりした巻きができる秘密は、日本と韓国の「巻き」に対する意識の違いにあった。


韓国ではプレートに丸みのある
ヘアアイロン命!

通常は真っすぐなアイロンのプレート部分。韓国では丸みのあるものが大人気だそう。
テンションがよくかかり、韓国巻きの必需品だ。
アイロンを縦に持つことが多かった印象のキムさん。
キムさん

ヨシンモリのポイントは、アイロンの余熱をつかうこと!
髪を巻いたら、冷めるまで手でカールを形づくります。


日本のヨシンモリはカールをつくる際に、全体的にナチュラルにふんわりさせる傾向がある。

しかし、本場では「カールの形一つひとつをしっかりつくる」部分的な完成度を大切にしているように感じる。

キムさん

スタイリングはあまり重要視しません!
そもそも巻きが取れにくいので、しっかりスタイリングする必要がないんです。


スタイリングは軽くオイルをつける程度で、本当にサッと手ぐしを通すだけのキムさん。
「巻きがとれない」と言いきる。

……彼女のつくるスタイルは安心感が抜群なのだ。


そんな「ワールド美容室」の人気メニューは、男性のお客からヒッピーパーマダウンパーマが多いそう。

一方で、女性に人気なのはチャンモリパーマ
おでこを見せるアップスタイルの時に、小顔効果やこなれ感を狙う人が多いのだとか。

また、最近はやはり、派手なカラーよりトーンダウンしたカラーが人気だそう。New Jeans などの影響でナチュラル系に人気が集中。最近は、より自然な雰囲気のヘアスタイルを提供することが多い。




本場の技術で
都内サロンとは違う道を。

取材したのは日曜日の朝。
特に休日はお客の多い美容室だが、ワールド美容室ではオープンからクローズまで、お客の波は止まらない。
そんなこんなで昨日の土曜日は、夜の11時頃に店を出たそう。

「昨日はとても忙しかった」と多少お疲れモードに語るシンさん。

ワールド美容室に来店する客の多くは、SNSの口コミやネットから、ここにたどり着くという。
特に口コミの効果は絶大!

確かに、「怪しさ漂うサロンに行ってみたら、技術がすごくてびっくりした」なんてことがあれば、すぐさま誰に紹介したくなる。

韓国のヘアブームは、まだまだこれから

もともと日本の美容技術やヘアデザインに惹かれていた母シンさん。
しかし、日本で韓国ヘアブームが広がり、韓国でも美容技術のアップデートがなされている今、母国の進化に驚いているという。

シンさん

韓国の美容室も洗練されたおしゃれな雰囲気に、行き届いた接客が抜群。
「こんなにも進化しているのか!」とびっくりしました。


それもそのはず。

そんな美容意識を高めるために、シンさんは「ワールド美容室」を拠点に、日本と韓国のヘア技術を吸収できる取り組みをしているという。
それが、この美容室の特徴である「韓国人だけのサロン」の背景だ。

――ワールド美容室のスタッフは、なぜ韓国人だらけ?

シンさん

留学のような感じで、韓国から日本の美容を体験したい人を集めています。もともとは、日本のカット技術を学ぶために始めました。

今では、韓国ヘアがブームになるものの、日本の薬剤知識を学びたい人が多いです。

韓国ヘアは、日本をベースにいろいろ派生して誕生したイメージ。
日本と韓国、双方の魅力や違いを感じるいい機会になっています。



筆者たちが帰る頃には、何人かのお客がすでに来店。
取材日は休日の朝だというのに、キムさんたちの施術を楽しみに続々とやってくる。

特に韓国のヘアスタイルが好きだという感じはなかったが、慣れた様子のお客たち。

なるほど、技術が本物だから、特に韓国アイドルや韓国ファッションが好きな人に留まらず、多くの人が集まるのだ。
一時はどうなることかと思ったが、本場の技術の高さやアットホームな店内の雰囲気に、見事ハマりそうになった筆者だった。

レディース MENU  ※一部紹介

【人気No.1】韓国小顔カット+選べるカラー+トリートメント ¥6,800
顔周り小顔カット ¥2,200
チャンモリパーマ ¥5,500
プリパーマ(根本の韓国風ボリュームパーマ) ¥6,600
【ワールド美容室独自】カット+デジタルパーマ+TR ¥16,500

※メニュー・価格は取材当時のもの

ワールド美容室
Salon Information
ワールド美容室

スタイリスト6名でスタッフが全員韓国人!
お手頃な価格で本格的な韓国ヘアを提供している。

お客の男女比は6:4。20代~30代に人気な本場サロン。

住所 東京都新宿区百人町 2-9-15 2F
MAP Google map

   

◆ボブログでも韓国サロンに浸ることができるので、こちらもぜひ。

K-beautyを牽引する美容師たち | ボブログ (boblog.tv)

ishikawa ayaka
執筆者
ishikawa ayaka

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