NEXT LEADER編集長が「NEXT LEADER 10月号」取材ウラ話を語る

NEXT LEADER編集長が「NEXT LEADER 10月号」取材ウラ話を語る

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9月1日発売のNEXT LEADER10月号の特集は「多様化時代の働き方」。この数年で一気に進んだ感のある美容室の働き方改革ですが、柔軟な働き方が生産性の向上やモチベーションアップにつながる一方で、目標が将来像が定まっていない人にとってはその自由さが不安につながる場合もあります。働きやすさか? 自己成長か? 多様性への対応がマストになった今だからこそ、あらためて新時代の働き方を再考します。


【編集部の取材ウラ話】

やはり一番大きな要因は求人難、定着難でしょう。この5年ほどで美容室の働き方改革は一気に進みました。完全週休2日制から始まり、「土日も休める」「営業時間外のレッスンなし」「給与の高歩合率」など。いずれもフリーランスサロンに流れたり、1人独立を防ぐための取り組みとも言えますが、その一方で“こうしたゆるいサロンが増えすぎると美容業界はどうなってしまうのだろう?”という懸念もありました。

当然、一般企業も含めて社会的には働き方や価値観の多様化が進んでいくのは間違いありません。その流れはマストとして、サロンの成長にマストなモチベーションの高い人材はどのように確保しているのか? そんな疑問を抱きながら今回は求人、定着に定評のある成長サロンを取材してきました。

まず、僕が取材を担当した大阪のCLUTCHから。濱浩太朗代表はSNSなどで「港型経営」というキーワードで発信していますが、その中でも注目されているのが、正社員雇用ながら出退勤時間、休日数が自由という「完全自由シフト」。「労務的にどのように管理しているのだろうか?」「正規雇用でこういうことが可能なのだろうか?」という疑問を胸に取材してきましたが、めちゃくちゃ丁寧に教えていただきました。

詳しくは誌面にしていますが、ポイントは給与計算の仕方とのこと。正規雇用でありながら、フリーランスサロンのような働き方と給与体系を実現できたことで、採用活動も順調。僕もできることならこの働き方がいいと思いました(笑)。今後は自由な働き方だけでなく、成長機会の提供やキャリアパスの提示で、モチベーションの高い人材も集めていくとのこと。今後要注目のサロンです!


2つ目は新卒採用が絶好調と噂を聞いて取材依頼した東京・上野のAiグループ。直接取材したわけではないですが、美容師、アイリスト、スパニスト、そしてそれぞれを兼任する形など細かく進路がコース分けされているのが大きな特徴です。特に多いのはヘア×アイの兼任。こうした形は他のサロンでもあるかもしれませんが、ヘアに軸足を置く「アシスタントマツエク」、アイに軸足を置く「マツエクアシスタント」と細分化しているのは初めて聞きました。

もう1つAiグループで注目したいのは特待生制度。もろもろの条件はあるものの、入社後3カ月でジュニアスタイリストデビュー、6カ月でスタイリストデビューするカリキュラムになっています。史上最速の2カ月と25日でデビューを飾った江俣雅さんは入社3カ月で93名を入客し、47万8410円の売り上げを達成したそうです!


今回は最後に、Z世代の経営者であるREDEALの中村雄樹代表に話を聞いてきました。REDEALの基本的な姿勢として「売れっ子美容師の育成」がありますが、その一方で、賞与制度やアシスタントの技術手当など、見えないスタッフの貢献をきちんと評価できるように給与制度を整備している点が、今どきの経営者だなと感じました。「今の若い世代って見切りが早いと思うんです。ブラック企業だと感じたら我慢しないですぐに辞めてしまう。だからこそ誠実で透明性の高い経営をすることが大切だと思っています」と中村代表。

冒頭で述べたように、スタッフの働き方や価値観は多様化していきますが、それぞれのサロンでモチベーションの高い人材をきちんと評価し、成長できる環境を整備している点が強く印象に残りました。また、労務環境、評価制度、給与制度は数珠つなぎ。成長サロンがどのような評価制度、給与制度を整備しているのか、今後の特集で注目していきたいと思います。

以上、現場からでした。

<今月のコンテンツ>
・サロンを発展させる多様性入門
・“やってみたい”を応援する多彩なステージ(Aiグループ/東京都台東区)
・多様化した美容師が立ち寄る港をつくる(CLUTCH/大阪府大阪市)
・十人十色の幸せを叶える女性の雇用安定と教育(サクラビト/兵庫県神戸市)
・第2特集 年末店販




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定価1,870円(本体価格1,700円)
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執筆者
渡辺 淳司

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