NEXT LEADER編集長が「NEXT LEADER 9月号」取材ウラ話を語る

NEXT LEADER編集長が「NEXT LEADER 9月号」取材ウラ話を語る

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8月1日発売のNEXT LEADER9月号の特集は「ローカルサロンの未来」。深刻な求人難、働き方への対応、新規集客など、同じ経営課題でも都市型サロンとは質が異なるローカルサロン。人口減の影響もあり、多角的に事業展開するサロンが多く、人材採用・育成においても先進的です。今回は人口10万人以下、人口密度300人/㎢のエリアで多店舗展開するサロンに絞って取材を敢行しました。


【編集部の取材ウラ話】

ちょうど1カ月前、8月号の次号予告では本特集の予告としてこう書いていました。
「求人難、顧客の高齢化など日本社会の課題にいち早く直面しているのがローカルサロンだ。課題先進エリアだからこそ~~」と。


そう、最初は課題先進エリアとして、全国共通の経営のヒントがあるだろうという仮説で取材を進めていったのですが、プレ取材など進める中で、都市部とローカルエリアでは同じ課題でも質がまったく異なることに気づきました。

また、一言でローカルサロンと括っても、県庁所在地のあるような人口数十万人エリアの経営と、人口数万人のエリアの経営ではこれまた話が変わってきます。


そこで今回は上で書いたように人口10万人未満エリアで多店舗展開するサロンを選定。

またいくら人口が少なくても、面積が狭ければそれなりの商圏が成り立つので、人口密度でも300人/㎢未満という縛りも追加しました。

実際に取材してみて感じたのは小商圏のサロンならではの特徴です。

例えば、スタッフ独立。固定客化しやすく地代も安いため、都市部と比べると独立のハードルが低く、それもあって個人店が増える(美容室の数が増える)のですが、逆にグループ化するサロンが少ないので、地域一番店になって地域内のブランド力が高まれば、求人や集客などで優位性を保てます。

リーズナブルサロンなどの進出はあるものの、フリーランスサロンなどの進出は少ないため、息の長い企業が生まれやすいというのは人口10万人未満エリアの特徴でしょう。


とはいえ、人口減少に加えて、結婚に伴う転居などでスタッフが離職してしまうこともあるので、やはり働き方への柔軟な対応含めて、人材定着というのが大きなキーワードになってきます。また、サロン経営が順調であっても人口減少が進む以上、事業の多角化を考える必要もあるでしょう。


正式なデータはありませんが、サロンが地域密着ビジネスである以上、約37万軒ある理美容室の多くはこうした小商圏で営業を行っているはずです。

都心ではなく、中核都市でもなく、ローカルエリアにこそ成長のヒントが。
ぜひ参考にしてみてください!

以上、現場からでした。

<今月のコンテンツ>
・人口10万人未満エリアの経営課題
・グループ化で広がる知名度、信頼、スタッフの夢(㈱カラコ/和歌山県西牟婁郡)
・ワクワクする場所に人は集まってくる(Sure/長野県上伊那郡)
・小規模の柔軟性で叶える高生産性と働き方(JET HAIR/鹿児島県出水市)
・ローカルだからこそビジネスの川上を押さえる(ブローチェグループ/福島県会津若松市)
・ブランディングの確立で定着率が向上(belles cheveux/新潟県新発田市)
・技術生産性80万円を叶える人材育成の“攻守”(ANCHOR/福岡県嘉麻市)




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定価1,870円(本体価格1,700円)
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執筆者
渡辺 淳司

「NEXT LEADER」編集長

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