似合わせカットとは?【美容師ライターが解説】あなたにピッタリの髪型が見つかるように!
「似合わせカットって普通のカットと違うの?」
「本当に自分に似合う髪型にしてくれるの?」という疑問、感じたことはありませんか?
この記事では、そんな似合わせカットの全てを、現役の美容師である私の視点も踏まえて詳しく解説していきます!
- Profile
- ママ美容師ライター盛(サカリ)
山形出身・在住のフリーランス美容師。現役で美容師をしながら美容師専門のWEBライターとしてさまざまな業界メディア等で執筆。特許取得カット技法のステップボーンカット(小顔補正立体カット)のライセンス取得をきっかけに、カットや似合わせの奥深さに沼り中。
そもそも《似合わせカット》とは?
似合わせカットとは、その人に最も似合うヘアスタイルを提案した上でカットしていくことです。
もちろん、通常の「カット」メニューでもお客さまに合わせた技術を行なっていく場合が多いですが、「似合わせ」とつけるのは誰にでも伝わるようにキャッチーにするため。
美容師は、カウンセリングを通じてお客さま一人ひとりの悩みや魅力といった情報を引き出します。
そしてその情報をもとに、お客さまが自信を持って毎日を過ごせるようなヘアスタイルを提案するのです。
似合わせカットは、単にカットするだけではなく、お客さまのもつ魅力や個性を表現するためのオーダーメイドなサービスと言えるでしょう。
似合わせカットに大切なのは
顔型、髪質、年齢の3つに合わせたヘアデザインに加え
トレンドやお客さまの好みを汲み取ることです。
では、実際にどう似合わせるのか?順を追ってみていきましょう。
《顔型》に似合わせる
まず、技術面から見ていきましょう。
顔型を理解することは似合わせカットの基礎です。丸顔、面長、ベース型など、各顔型には特徴があります。
人によっては顔型をコンプレックスに感じているかもしれません。ですが、それぞれに合わせたカットを施すことで、顔のバランスを整え、全体的な印象を引き立てることができます。
卵型
丸型
逆三角形型
面長型
ベース型
・
人それぞれに合わせたカットのポイント
カット時には、特に鼻、唇、アゴ先などに注目し、髪と肌の出ている面積の割合を重要視します。顔周りのディテールにこだわって長さや質感を調整していくのがポイントです。
しかし、これはあくまで一例であり、細かく見ていくと目や眉毛の位置や顔の左右差、そして体型なども似合わせにおいては大切な指標となります。
「自分はこの顔型だからこうでなければいけない」と決めつけずに参考程度に留めておきましょう。
トレンドを取り入れつつ
個性を生かすコツ
理論に沿って、顔の形に合わせすぎるとかえって時代遅れの印象になってしまったり、逆にトレンドをそのまま取り入れると顔のコンプレックスが強調されることになることもあります。どちらかだけでカットするのではなく、顔の形に合わせながらも部分的にトレンドを取り入れるなど、型にハメ過ぎないことが大切です。
その中で個性を出していくならば、カットラインや質感で調整していきます。
《髪質》に似合わせる
直毛、くせ毛、細毛、太毛、それぞれの髪質に適したカットを行うことも似合わせに大きく影響があります。
カットの特徴とおすすめのヘアスタイルを紹介します。
直毛
直毛はスリークで落ち着いた印象を与えますが、ボリュームが出にくく重たく見えることがあります。レイヤーを入れて動きを出す、あるいはシンプルでスタイリッシュなストレートカットがおすすめです。
ロブカット、ワンレングスボブ、段を少なめにしたロングヘアなども相性◎。
くせ毛
くせ毛は自然なウェーブやカールが特徴です。この自然な動きを活かし、くせ毛の持つボリュームや動きを美しく見せることができます。
レイヤードカット、ナチュラルボブ、カールを活かしたショートスタイルなどがハマります。
細毛
細毛は髪が柔らかく、ボリュームを出しにくい傾向にあります。根元から立ち上がりやすいカットや、ボリュームが出やすいスタイリングがしやすい長さでカットするのがポイントです。
ショートからミディアムのレイヤーカット、軽やかなテクスチャーを出すためのフェザーカットなども良いです。
太毛
太毛は髪にコシがあり、ボリュームが出やすいですが、扱いにくいことがあります。重量感を減らすために内側にレイヤーを入れたり、髪の量を調整するカットが適しています。 重めのストレートカットで落ち着かせるスタイル、量感を調整したレイヤードカットなども合いやすいです。
場合によってはパーマやストレートなどで、カットではカバーしきれない形のコントロールを入れるのも良いでしょう。
《年齢》でも似合わせは変化する
年齢を重ねることによって髪質やボリュームのみならず、好みやライフスタイルも変化していきます。
例えば、若い時はロングヘアをしていたけど、年を重ねてトップが寂しくなりボリュームアップのためショートにしたくなる、出産を機に手入れする時間がなくなりばっさりカットするなど、その背景も様々。
また、メンテナンスや日々のスタイリングの時間が取れるかどうかも年齢によって違うので考慮が必要です。ただ単に若々しい印象や、大人っぽく見せればいいのではなく、各年代の社会的な立場にも合わせていく必要があります。
美容師への相談の仕方
多くの美容師は「似合わせ」というネーミングがついていなくとも、お客さまの魅力を引き出すために顔の形やパーツに合わせてカット技術を提供しています。ですがそれでも「しっくりくる」ヘアスタイルにならなかったご経験はありませんか?
それは技術だけではなく、美容師とお客さまとのコミュニケーションが問題の可能性があります。
「似合わせカット」には、技術力と同様に、希望を正確に汲み取るコミュニケーション力も重要となってきます。
勉強熱心な美容師さんなら、お客さまが細かく指示を出さずとも理論や技術的な要素を取り入れてくれる可能性が高いです。しかし、本当の意味での似合わせカットとは、お客さまの好みやキャラクター、なりたい理想の女性像など内面的な部分へのアプローチが最も重要です。
そのためには、オープンな姿勢でのコミュニケーションを取れるかどうかで決まります。美容師の一方通行な押し付けや、お客さまの無茶なオーダーがあると、お互いが納得する似合わせは難しいです。
特にカウンセリングの際は、美容師に自分の好み、ライフスタイル、髪の悩みは正直に伝えましょう。美容師も専門家として、真摯に対応してくれますよ。
希望スタイルを伝えるコツ
口だけで伝えるのが難しい場合や、不安がある場合は必ずイメージ画像を持参しましょう。
ネットやSNSでインスピレーションを受けたものを、できれば3枚用意してください。3枚だと、美容師がそこから共通した好みのテイストを知ることができると言われています。
それぞれの画像の特に好きな部分や避けたいポイントも伝えていただくと、再現できるかしっかりすり合わせでき、希望のヘアスタイルを提供できる可能性がさらに高まります。
まとめ
「似合わせカット」という言葉だけが一人歩きしてしまい、「似合わせカットをメニューで選べば理想の髪型になれる!」と魔法のように思っている一般の方が多く感じます。もちろん、カットを似合わせるには、美容師の一定の技術力は不可欠です。
しかし、理想の「似合わせ」は“技術”と“コミュニケーション”この二つの相乗効果で初めて成り立ちます。
今日お伝えしたことを参考に、あなたらしいヘアスタイルが出来るよう、まずは美容師に些細なことからでもコミュニケーションを取ってみてください。回数を重ねることで見た目のみならず、内面的な部分にもあなたに本当に似合うヘアスタイルがみつかるはずです!
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