『CANAAN表参道』の立石純也です！
よろしくお願いいたします！

はい！
想定しているのは、「ブリーチをしていた若い世代のお客さまが、自分で黒染めをした」というケースですね。
なので、ファッション世代向けの「黒髪戻し」を手袋で塗って、お客さまが自宅で染めた状態を再現しました。

ここから、左半頭をブルーアッシュ系、右半頭をレッドピンク系にしていきます！

黒染めからのカラーチェンジで一番厄介なのは、このムラなんです。
プロセスとしはまず脱染剤で黒染めを落として、どれくらい色素が残留しているかを炙り出して把握することがポイントです。
持っていきたい色が暖色系なのか寒色系なのかによって対処方法が変わるので、その辺りに注目して見てください！

今回はオキシ3％2倍量で脱染剤を塗布しました。
これで一度、残留色素をチェックします。

よく見て欲しいんですが、ところどころ赤みが残っているの、分かりますか？
この赤みは暖色系のレッドピンク系にする側はオンカラーでカバーできそうなんですが、
ブルーアッシュ系にする側にとっては邪魔になりそうなんです。
なので、左半頭は改めてブリーチをしていきます。

もちろん最初からブリーチで脱染脱色することもあります。
でもそれは、僕自身が黒染めを施術したなど、
どれくらい残留しているかイメージができる場合です。
白髪染めもそうですが、お客さまご自身でカラーしているときは、
脱染剤を使ったほうが髪への負担も含めて効果的ですよ。

さて、ブルーアッシュ系にする側のブリーチをしました。
左右で比べてみても、だいぶ赤みが取れたんじゃないかと思います。

まだまだ油断は禁物です！
残留色素によるムラというのは、パッと見気にならなくても残っているものなんです。
そこで必要になるのが、オンカラーでのレシピによる対処です！

暖色系にしたいときは、希望色＋ブラウンがおすすめです。
ブラウンにはもともと赤系の色素が入っているので、
残留していた赤みとも相性が良く、ムラをカバーしやすいんです。
今回、1度の脱染でオンカラーできると判断したのもこれが理由です。

寒色系には希望色＋モノトーンが有効です。
寒色を出す際に赤みがあるブラウンをミックスしてしまうと、色が濁りやすいんです。
その点モノトーンは無彩色なので、アッシュの発色を邪魔することなく、
ベースのムラを馴染ませてくれるんですよ。

その通りです！
付け加えるなら、出したい色味に応じて
ベースの残留色素をどの程度削ると効率がいいかイメージできると良いと思います。
また自分が使っているカラー剤にどんな色素が入っているのか把握しておくと、
レシピが組み立てやすくなりますね。