ミルボン2025年通期決算は528億円で増収減益 「新時代のカラー剤」へ期待高まる

ミルボンの2025年通期決算は、売上高が前期比3%増の528億円、純利益が同31.5%減の34億円となり、増収減益で着地した。同社は昨年8月、国内売上の鈍化や在庫評価減などを背景に通期業績予想を下方修正しており、その修正後のレンジでの着地となった。ヘアケアを軸にした高付加価値提案と海外市場の成長が全体を支えた。

そんななか、ヘアカラーは前期比3.9%減と縮小したが、再成長に向けた布石が打たれた。オーガニックカラー「ヴィラロドラ」が堅調に推移し、“今までになかった新時代のヘアカラー”と位置付けるオトナ世代向け高付加価値カラー「プレトワ(PRETOWA)」を今期半ばに投入する予定だ。売上目標は10億円と、同社としてもこれまでにない水準を掲げる。

「プレトワ」の特徴は、カラーしながら髪を補強できること。従来のカラー施術では、強い酸化環境によって毛髪タンパク質がダメージを受けるが、ミルボンは植物由来成分によってタンパク質同士を架橋しながら染色する技術を確立。昨年9月には化粧品分野の国際学会IFSCCで発表した。カラー施術中に毛髪内部のタンパク質を再結合させ、強度を保ったまま染色できる。加えて、ヘアカラー特有の不快臭も大幅に抑えたという。

スタイリング剤では、昨年10月に発売したオイルベーススタイリング剤「オーバイトーリ」が計画を上回る実績となった。オイルでありながら髪の根元から塗布できる使用感が評価され、“あるようでなかった”スタイリング提案としてサロンから支持を集めている。

今期は、細分化する顧客ニーズに対応する「スモールマス市場」への対応を本格化。単一の主力商品で市場を取りにいくのではなく、悩み・年齢・価値観ごとに商品と提案を分け、サロンメニュー単価の引き上げ・適正化を狙う。

また、海外では韓国市場の伸長が顕著。若手有力サロンとの連携強化や教育投資によりシェア拡大が進み、同社は「韓国No.1」を中期目標に掲げる。韓国で確立した成功モデルをアジア全体へ横展開する構えだ。

2025年は、ミルボン初となる20億円を上限とした自社株買いも実施し、12月には取得株式の一部を消却。資本効率の改善と株主還元を進めている。