技術は夫、発信は妻。MZ世代を牽引するカップル美容師〈イサク&チョ・ヘジン〉
韓国の首都・ソウルに編集部が飛び、現地取材。K-ビューティの最前線で活躍する、若き美容師たちを紹介する。
第9回は、一心同体!SNS世代のパワーカップル美容師、イサクさん & チョ・ヘジンさん。
写真:パク・ラン
通訳:シン・ジェウン
※「BOB」2023年3月号より抜粋
役割分担でSNS世代にアプローチ
一心同体カップル
韓国のMZ世代美容師はカップルで活躍している美容師は多いが、イサクさんとチョさんカップルもその1つ。
以前勤めていたサロンで知り合った2人。いっとき道は分かれ美容師としてのスキルをそれぞれ磨き、人々の往来が多いカンナムの地に念願のサロンをオープンした。
繁華街のど真ん中の癒しスポット
『among(アモン)』
among は繁華街のテナントビルの上階、しかも急な坂の上にある。一見わかりにくいが、SNS集客がメインだから場所はさほど関係ないのだとか。
店内は、ベージュを主体としたいわゆる「韓国風インテリア」に、オブジェや絵画が配置された落ち着いた空間。
にぎわうカンナムの街とは対照的に、ほっと一息できる癒しスポットとなっている。
集客のメインコンテンツはパートナーであるチョさん。8.2万人のフォロワーを擁するインフルエンサーだ。
わかりやすいセルフスタイリング動画が人気で、1日1回の投稿をルール化して現在も継続。
スタイリング方法を見た女性たちが実際に来店し、さらに手入れのしやすいパーマを勧めてかけていく、という流れだ。
5つのパーマをウリに
生涯顧客をつくる
「セルフスタイリングはまだ来店していないお客さまとのコミュニケーションツール。amongのウリはパーマで、9割のお客さまがパーマを施術していきます。他店との違いを感じてもらえるはずです」
そう語るのは技術研究に余念のないイサクさん。
基本のパーマを5+1の分け、なりたいイメージに合わせて提案している。
「韓国女性たちが一番重視するのはボリューム感なんです。根本や顔周りに、ふんわりした感じが欲しい。ウエーブではないんです」
among が提案するパーマ 5+1 の型
ゴールは継続して来店してもらうこと。
そのため、常に次のデザインやスタイリングは提案し、パーマを施術したら次回来店時には根本パーマをサービスでつけている。
「カラーのリタッチのようなイメージですね。伸びてきたら根本のパーマがなくなるからそこと前髪だけかけ直してあげると全体も傷みにくい。リピートが大事なので」
平均客単価はパーマを施術して28万ウォン(約2万8千円)。まだまだニーズはあるという。
今年は多くの技術セミナーを実施する予定。
2人の快進撃にこれからも目が離せない。
- Profile
- チョ•ヘジン(左) / イサク(右)
イサク / 1991年7月2日生まれ。CHAHONGを経てJUNO HAIRでスタイルストを経験。パートナーでインフルエンサーのチョさんとともに2021年、カンナムの中心地にamongを出店。
ナチュラルかつ持ちの良いパーマを武器にSNS集客で注目を集める。サロンのコンセプトは柔らかで温かいリラックス感。木材などの自然素材をインテリアに多用した落ち着きのある空間をつくっている。
- Instagram : @among_iiiisaac
- Salon Information
- among(アモン)
代表:イサク/ 創業:2021年 / スタッフ数:17名(うちアシスタント9名) / 店舗数:1店舗(55坪)
住所 | 本部所在地:3F,Star Palace,76,Bongeunsa-ro 18-gil,Gangnam-gu,Seoul 料金:カット30,000W~、カラー110,000W~、パーマ180,000W〜 |
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韓国のヘアシーンを追い求めた
完全保存版の1冊
- 月刊BOB 2023年3月号
- 瞬く間に浸透した韓国ヘア。あなたは、発信源の美容師を知っていますか? 実はいま、海を越えたMZ世代の活躍が著しく、個性豊かな美容師たちが技を競い合っています。そこで今回、BOB編集部は緊急渡韓。そこで見えたのは技術を追求し、マーケティングに長け、発信力があり、何より野心がある——本当の韓国美容師たちの姿。完全保存版の1冊です。
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