〈クァク〉 高級エリア・チョンダムドンで紡ぐ、美と癒しの物語
韓国の首都・ソウルに編集部が飛び、現地取材。K-ビューティの最前線で活躍する、若き美容師たちを紹介する。
第5回は、日本語も堪能でセミナーの申し込みが殺到中のクァク・デョヒョクさん。
写真:相原サン
通訳:イ・ジョンオク
※「BOB」2023年3月号より抜粋
客単価18万ウォン*のハイエンドサロン
*約20,000円(1ウォン=約0.1円)
巧みなカット技術で日本の美容師からも注目を集めるクァクさん。
サロン名の「d’of」とはフランス語で「明け方」の意味。人が最も安らぎを感じる明け方の時間帯のように、来店したときに癒しを感じて欲しいという想いを込めた。
客層は20~30代後半が多く、客単価は18万ウォン程とハイエンドなサロン。こだわりが随所に散りばめられている。
サロンコンセプトを体現するように、ヘッドスパメニューも豊富で、専用の個室も2つ用意されている。そのスパ比率も30~40% と高い。
洗練された癒しの空間
日本仕込みの技術は一流
そして何といっても一番のウリはカット。外部のカット講師も務めるクァクさんの元には、ソウルだけでなくプサンや済州島からも生徒が集まる。
実はクァクさんは日本の山野美容短期大学で学んでいて、日本のサロンでの勤務経験もある。身一つで来日した下積み時代が、現在の確固たる技術につながっている。
トレンドを押さえつつ、骨格をカバーして小顔に見せる美しいカットが韓国女性の心を掴んでいるのだ。
Instagramで発信している技術動画はアメリカやヨーロッパの美容師からも人気で、K -BEAUTY が世界中から注目されていることを物語っている。
214万回再生の技術動画
2022年 d’of S/S トレンドヘア
チョンダムドンという高級エリアに位置するd‘of ではトレンドの発信も積極的に行っている。
レングス別にパーマ/ストレートの来季の新スタイルをスタイリスト全員で考え、オリジナルのスタイル名を考案。2カ月間の準備を経てヴィジュアル撮影を実施。女優などを撮影する一流カメラマンを手配し、高いクオリティを保っている。
撮影データはパンフレット化して客席に配置していて、お客はここでしかできない最新のスタイルを知ることができ
る。
最近は酸性パーマでダメージを軽減しながらやわらかくカールをつけるスタイルも多いという。
「今後は、多店舗展開よりも仲間とともにブランドを成長させたいですね。教育システムを構築し、海外への展開も考えています」
日本語が堪能な彼は日本の美容師とも交流の場を持ち、ヘアショーなどの舞台をつくりたいと語る。
今後、どのような日韓の化学反応が起きるのか楽しみだ。
- Profile
- クァク・デョヒョク
d’of オーナー
16歳で美容師のキャリアをスタート。22歳のときに来日し、山野美容短期大学を卒業、東京都立川市内のサロンで勤務したのち帰国。d’of オーナーでありながらCM、雑誌のヘアを担当するなど多方面で活躍。
- Instagram : @d.of_kwak
- Salon Information
- d’of(ディーオブ)
サロン:d’of(ディーオブ)
代表:クァク・デョヒョク / 創業:2021 年 / スタッフ数:16 名
店舗数:1 店舗
住所 | 本部所在地:28, Nonhyeon-ro 140-gil, Gangnam-gu, Seoul カット料金:110,000W カラー料金:根元カラー150,000W 〜、ロングヘア240,000W、 パーマ料金:420,000 W |
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MAP | Google map |
韓国のヘアシーンを追い求めた
完全保存版の1冊
- 月刊BOB 2023年3月号
- 瞬く間に浸透した韓国ヘア。あなたは、発信源の美容師を知っていますか? 実はいま、海を越えたMZ世代の活躍が著しく、個性豊かな美容師たちが技を競い合っています。そこで今回、BOB編集部は緊急渡韓。そこで見えたのは技術を追求し、マーケティングに長け、発信力があり、何より野心がある——本当の韓国美容師たちの姿。完全保存版の1冊です。
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