伸ばしかけヘア〈fifth〉堀雄大の最適解。大人の色気をまとう「ミディアムパーマ」

伸ばしかけヘア〈fifth〉堀雄大の最適解。大人の色気をまとう「ミディアムパーマ」

211

連載:次代の〈メンズパーマ〉

特集:NEXT MEN

photo_梅津正太


時代に合わせて再燃を繰り返してきた「センターパート」。センターパートから派生した「ミディアムパ―マ」が今、伸ばしかけメンズヘアの最適解になりつつある。〈fifth〉堀雄大さんが提案するのは、ゆるめなパーマとレイヤーでバランスを取った軽さのあるスタイル。おしゃれに伸ばせるメンズヘアのポイントを聞いた。

堀 雄大(ほりゆうだい)1993年生まれ、東京都出身。日本美容専門学校夜間部卒業後、都内1店舗経て、メンズヘアサロンフィフス〈fifth〉に入社。現在スタイリスト8年目となり、20~30代の男性に向けたレタッチバイフィフス〈RETOUCH by fifth〉の代表としてサロンワークを行う傍ら、登録者数約2万人のYouTubeチャンネルでサロンやファッションに関する発信活動もしている。

色気をまとう「くびれ」

堀さん

センターパートのブームが少し落ち着いてきた頃、「雰囲気を変えたい」とボブくらいまで髪を伸ばす男性が増えてきました。そんな流れを受けて去年の夏ごろから提案し始めたのはゆるっとしたカールを効かせた“ミディアムパーマ”。顔周りは逆巻きと内巻きをミックスして動きをつけて、横から見たときにくびれが出るように、ほどよいゆるさとメリハリを意識したスタイルです。都会的なトレンドを求めるお客さまに人気ですね。


堀さん

後方に流れる毛流れのイメージが重要。前髪は根元が立ち上がり、ゆるめのワンカールを描くので、ゆるめのワンカールを描くように鼻翼の位置でチョップカット。長さがあるスタイルはクセが出やすいので、テンションをかけすぎないように。

堀さん

えり足はラインを残し、外ハネに仕上げます。メリハリのあるフォルムは全体の印象が引き締まり、レディースとは違ったメンズのミディアムスタイルが完成します。

堀さん

動きを出しやすいように、もみあげまで毛先を軽くしました。耳後ろからはワンレングスの重さを残しています。ラフな印象を出しすぎないように、カットラインで軽さと重さの質感に強弱をつけるのがポイントです。

堀さん

後ろに向かって流れるようにパーマをかけたいため、モヒカンラインはバックに重さが溜まるようにローレイヤーでカットします。


【レシピ】

● 1 剤:フィヨーレ BLストレートFSc

● 2 剤:フィヨーレ ウェーブローション10%

【プロセス】

● 1剤つけ巻き後、ラップして5分放置→温水45℃で水洗→クリープ3分→加水して3分放置を2回→2剤塗布→ロッドアウト

堀さん

表面にかかる毛流れのゆるさがスタイルを左右する要素です。根元までロッドを巻き込まないように前髪からトップ、そしてえり足までは頭のラウンドを意識しながら均一に巻いていきます。

堀さん

えり足は首に沿った外ハネにするため、他のパートと比べて細いロッドを使用。後ろに向かって流れてきた髪がえり足と重なり、色気のある”くびれ”ができます。

堀さん

顔周りを3つのブロックに分け、内巻きと外巻きを合わせて、ランダムな毛流れをつくります。フロント方向に丸みをつけたカールを出したいので、もみあげは黄色ロッド20mmで、リバース巻きです。

堀さん

顔周りの構成はフォワードとリバースのミックスで、単調な毛流れにならないようにしています。レイヤーを活かして、髪が動きやすいように巻いています。

堀さん

レイヤーを入れてパーマをかけることで、毛先の方向がランダムに流れるため軽い印象に仕上がります。センターパートは万人受けする清潔感の強いイメージがありますが、今回提案したミディアムは「ゆるさのあるカール」「くびれシルエット」により、大人の色気を感じる洗練スタイルに仕上げました。


スタイリッシュで洗練された男性像をイメージし、ラフな動きで”抜け感”を出しました。

堀さん

ドライヤーで前髪を根元を立ち上がらせて、顔周りを後ろへ流します。スタイリング剤は、柔らかめのワックスとジェルを混ぜて、軽さのある毛先からつけてボリュームを出すのがポイント。オイルを付けるとレディースの質感に寄るので、毛束を出すことで”メンズっぽさ”につながります。

IMAGE CUT

堀さん

去年の夏頃からセンターパートの雰囲気のまま伸ばしたい方が増えてきたので、このスタイルを提案しました。長さがあって強いパーマをかけると、伸ばすときに髪への負担が大きいので、履歴が残りづらいようにゆるめに巻くのがポイントです。大人の魅力は、ちょっとした“ゆるさ”に宿る。伸ばしかけの提案に、迷っているなら「ミディアムパーマ」がおすすめです!

ozawa
執筆者
ozawa

大阪府出身。大阪文化服装学院スタイリスト学科を卒業し、大阪モード学園美容学科通信コ―スで美容師免許を取得。

Prev

Next