コロナ禍に驚異の成長を遂げた
KAIJUNG HAIR

KAIJUNG HAIR（カイジョンヘア）は、コロナ禍という逆風の中で、その成長スピードが際立っていたサロンだ。7店舗を展開し、100名以上のスタッフを抱えるその規模をわずか数年で実現した。その中心にいるのが、オーナーのカイジョンさんだ。

カフェライクな店内で極上なおもてなし

デジタルメディアシティに1号店を構えたことで、芸能人やインフルエンサーが足を運び、KAIJUNG HAIRは一躍注目を集める存在となった。ホンデエリアに出店する際には、周辺の企業で働く人々にターゲットを絞り、高価格帯を設定した。この戦略が成功を収め、他のサロンとの差別化に大きく貢献している。

実はカイジョンさん、当初はヘアサロンではなくカフェを経営する計画だった。内装がほぼ完成した矢先にコロナ禍が訪れ、計画は頓挫。それでも内装を生かしヘアサロンに転換した結果、カフェのようなリラックス空間が誕生した。テラス付きの店舗で挽きたてのコーヒーを提供し、顧客に特別な体験を届けている。

14歳で美容師の道へ

「家が裕福ではなかったから、早く手に職をつけたくて」

カイジョンの美容師としてのキャリアは早くも14歳からスタートした。家族の経済的事情もあり、手に職をつけるために最年少で美容師免許を取得した。中学卒業後、イギリスや中国、さらには日本で経験を積み、グローバルな視点を身につけた。そのエネルギーと情熱が、現在のKAIJUNG HAIRを支えている。

若き経営者の
敏腕マーケティング

KAIJUNG HAIRの特徴は、従来の美容業界にとらわれないアプローチだ。韓国で一般的なメンバーシップ制度による割引をあえて行わず、接客に重きを置いている。

イギリスで培った「おもてなし」の精神を取り入れ、スタッフ全員が顧客を大切にする文化が浸透している。新入社員には16週間の接客研修が課され、日本で学んだ手書きのDMやカルテといったアナログな方法も取り入れることで、顧客満足度を高めている。

スタイルごとに設定された透明な価格体系

料金はカットやパーマの技術別ではなく、スタイルごとに設定され、追加料金が発生しない仕組みが顧客に安心感を与えている。例えば、BTSのシュガを思わせるカールの効いたウルフカットや、切りっぱなしのタッセルボブなど、流行を取り入れたシグニチャースタイルを提案し、一人ひとりに合わせたヘアデザインを提供している。

メンズのロングウルフ

人気NO.1「タッセルパーマ」

ダウンパーマでつくるドロップスタイル

K-POP アイドル風　ロングハッシュカット

育成にも独自のアプローチがあり、14カ月で早期デビューを目指すプログラムが用意されている。スタッフの多くは、デビュー後すぐに月200万円以上以上の売上を達成するハイパフォーマーばかりだ。特定のデザインに特化することで技術力を高め、それが集客にもつながっている。タッセルパーマに特化したスタイリストは、韓国最大の予約サイトで1位を獲得し、年間売上は4000万円を超える実績を誇る。

今後、カイジョンはKAIJUNG HAIRをさらに成長させ、今後20店舗まで拡大する予定だ。カイジョンが率いるこの動きが、韓国の美容業界にさらなる変革をもたらすのは間違いないだろう。

Profile

カイジョン

1985年生まれ。美容師である母の背中を見て育ち、ロンドン、中国、日本での留学を経験。メーカーやアカデミーでも勤務し、モロッカンオイルでマーケティングを、ジュノアカデミーでは教育を学ぶ。2020年、28歳のときにソウルの北西部、テレビ局などが集中するデジタルメディアシティに８人で「KAIJUNG HAIR（カイジョンヘア）」をオープン。のちにホンデにフラッグショップを移転。現在18店舗（うち直営７サロン）スタッフ数150名

• Instagram : @kaijunghair

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