急成長を遂げる新世代経営カップル〈ク・スジン&キル・ゴンホ〉
韓国の首都・ソウルに編集部が飛び、現地取材。K-ビューティの最前線で活躍する、若き美容師たちを紹介する。
第7回は急成長中の新世代経営者カップルとして注目を浴びる「ク・スジン」さんと「キル・ゴンホ」さん。
写真:パク・ラン
通訳:シン・ジェウン
※「BOB」2023年3月号より抜粋
ブレない哲学で急成長を
遂げるパーマの求道者
「技術だけでなく、美容に対する姿勢をとても大切にしています。技術は練習すれば伸びますが、考え方は仕事を大きく左右させるので。」
そう語るのは、「more on(モア オン)」の代表、キルさん(写真左)。カンナムに現在3店舗を構える、今最も勢いのあるサロンの1つだ。
サロンのコンセプトは“お客さまの生活に沿う、日常に溶け込むような場所”。馴れ合うとはまた違った感触の、アットホームな雰囲気はとても居心地がよい。
more onの推しスタイル
顧客のメインターゲットは20〜25歳の女性。集客は基本的にSNSでおこなっている。
昨年1月に3店舗目を出店する際には、そのプロセスをストーリーズで投稿した。その理由は、お客たちに自分たちの店づくりを共有するためだ。
実際に多くの顧客たちから「頑張ってね」「ストーリーズ見たよ、新しいお店いくね」と反響があった。出店までの苦労も含めて、自分たちが紡ぐ物語見てもらい、少しでも考え方に共感してもらいたいという思いの結果だ。
トイレ掃除は店長の仕事
more onでは、サロンのトイレ掃除は店長が担当するのがルールだ。実際、新店舗のトイレはキルさんが心血を注いで清掃している。
“一番隠したい部分こそ心地よく過ごしてもらいたい”という思いからこのルールは生まれ、何かあった時もその責任は店長自身が持つ。新人や清掃スタッフではなく、店のトップがやることに意味があるのだという。
“信頼”に根ざした教育で挑戦を続ける
more onでは現在、デビューまでに約2年半を要する。技術、ブランディング、カウンセリングの3つを教育のメインコンテンツとして注力し、レベルを5段階に設定。それらをパスすると晴れてスタイリストデビューできるのだ。
「今はアシスタント時代からSNSも学ばないといけません。個人ブランディングは必須なので、アカウントのつくり方からスタートしてアップの頻度や自己紹介ページの作り込み、スタイルの見せ方など、すべて教えています。」
とりわけSNSはアシスタントに宿題を出して、実際の投稿をつくってもらう。それを繰り返して、SNSに慣れさせるのだという。
キルさんは仕組みづくりやマーケティング、パートナーのスジンさんはスタイルクオリティのチェックとインスタ投稿の管理を担当している。
「技術も顧客対応も信頼感がある店が結局は残ります。そこを大切にしながら、ゆくゆくは顧客データを生かしたビューティビジネスを開拓したいと思っています。」
アカデミーの開拓や新店舗など、準備していることは山ほどある。トップスピードで成長するmore onから目が離せない。
プロフィール
- Profile
- キル・ゴンホ
写真右
1991年7月2日生まれ。JUNOを経て2020年、パートナーであるスジンさん(CHSHONG出身)とともに江南にmore onをオープン。2021年には同エリアに2店舗目、そして2023年1月に3店舗目をオープン。ナチュラルで再現性の高いパーマ技術とSNSの集客力で勢いがあるサロンの1つ。
- Instagram : @moreon.gil
サロン インフォメーション
- Salon Information
- more on(モアオン)
創業:2020年 / スタッフ数:51名(うちスタイリスト24名) / 店舗数:3店舗
住所 | 本部所在地:3F, 109, Bongeunsa-ro, Gangnam-gu, Seoul 料金:カット35,000W ~、カラー110,000W、パーマ 190,000W |
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MAP | Google map |
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