【骨格診断】あなたに“似合う”髪型が分かる!骨格タイプ別の最旬ヘアスタイル集
お客さまの要望通りのヘアスタイルに仕上げたけど、いまいち似合ってない気がする…。似合わせを提案して作ったたのに、思っていた雰囲気と違う…。なぜかしっくりこない…。その原因は、お客さまの骨格との相性にあるのかも?骨格診断の理論と「骨格タイプ」を知ることで、お客さまに似合うヘアスタイルの方向性がわかるようになります。
ということで、今回お呼びしたのは骨格診断アナリスト協会の講師資格を持ち、ヘアメイク・美容師を対象とした骨格診断セミナーも行う上野由可里さん。
骨格ストレート・骨格ウェーブ・骨格ナチュラルの骨格タイプ別に、髪型の選び方を教えていただきます!
- Profile
- 上野由可里
うえのゆかり/Smart Style主催。熊本県出身。美容専門学校卒業後、美容室に勤務したのち、主に広告・メディア関係のヘアメイクを手掛ける事務所に移籍。2年間のアシスタントを経てフリーランスへ転向し、女優、アナウンサーなど著名人のヘアメイクを多数担当。
その中で“骨格診断”の理論に出会い、骨格診断アナリスト協会のアナリストの資格、講師資格を取得。ヘアメイク・美容師を対象とした骨格診断講師として活躍。骨格診断ウエディングドレスアナリスト。
骨格診断とは?
【ファッションコーディネート理論】
いわゆる骨格とよばれる体つきに加えて、肌の質感・筋肉と脂肪のつき方・骨や関節の大きさ・ラインの特徴といった、体のトータルバランスから3つの骨格タイプに分類します。そして、それぞれの体の特徴を見極めながら、似合うファッションアイテムやヘアメイクを導き出す理論です。
骨格タイプがわかると
自分に似合う
服のデザイン・柄・アクセサリー・素材感に加え
自分に似合う
ヘアスタイル・メイクがわかるように!
その人自身が生まれ持った要素から診断するため、体型や年齢に左右されることはありません。
まずは簡易診断で
骨格タイプを知ろう
まずは、骨格タイプを簡単なフローチャートで診断してみましょう。 『なるべく客観的に判断する』のがポイントです。鏡の前に立って確認したり、友人に見てもらうとわかりやすいですね。
「ストレート」「ウェーブ」「ナチュラル」の中から大まかな自分の骨格タイプがわかったら、次はそれぞれの特徴を見ていきましょう。骨格タイプの短所をカバーし、長所を伸ばしてくれるヘアスタイルにトライ!
【骨格ナチュラル】タイプ
特徴・おすすめヘアスタイル
骨格や関節に特徴が出やすい
フレームを感じさせるスタイリッシュボディ
骨が太めかつ大きめで、関節も大きい。全体的に四角形のようなフレーム感のあるスタイリッシュな身体つき。肩幅が広く、手足が身長に対して大きめなのも特徴です。肌は固すぎず柔らかすぎず、ドライな印象な人も。
<特徴>
重心の偏りがあまりなく、バスト・腰・ヒップの位置に最も個人差が出るタイプです。
おすすめのヘアスタイルは…
抜け感のある髪型からナチュラルな無造作スタイルまでバリエーション豊富!
手ぐしでさっと仕上げたようなラフ感や、ゆるめなカールをほぐしたような無造作感のあるヘアスタイルがおすすめ。スタイリング剤でくしゃくしゃと動きのあるボリューム感を作るとしっくりきます。反対に骨格のフレームを感じさせるスタイリッシュな身体つきなので、フェミニンな巻き髪などはちぐはぐな印象になりがち。また、ボリュームのないタイトなシルエットや動きのないスタイルも難易度が高め。スーパーロングも重心がブレずにしっくりくるのも骨格ナチュラルさんの長所です。
ミディアム〜ロング
ゆるやかで上品なしなやかさを生むレイヤースタイル。くすみのあるベージュカラーで垢抜けてこなれた印象に。エアリーな動きをつけることで抜け感に加え顔をシャープに見せる効果も。
ボブ〜ショート
顔周りにレイヤーを入れたボブに、大ぶりなカールを無造作にほぐした大人かわいいスタイル。ゆるふわすぎない適度なツヤ感でムードのある雰囲気に。
【骨格ウェーブ】タイプ
特徴・おすすめヘアスタイル
身体に厚みがなく、女性らしいなだらかな曲線ボディ
胸や腰の位置が低く身体に厚みがないため、華奢で下重心のなだらかなボディーラインが特徴。どうしてもデコルテにさみしさを感じやすいためレングスが重要に。肌は柔らかくキメ細かな質感です。
<特徴>
重心が低いので「足し算」の意識で目線を上に持っていく工夫をすると、バランスの取れた印象に。装飾性のあるものとの相性も◎
おすすめのヘアスタイルは…
首周りとデコルテ部分にボリュームをプラスして 華やかな印象に
上半身が寂しい印象に見えがちな骨格ウェーブさんは、首周りとデコルテ部分にボリュームのあるヘアスタイルがおすすめ。鎖骨ラインや顔周り
に動きのあるミディアムでふんわり華やかなエアリー感を演出しましょう。 ただし首が長くデコルテが薄めなため、ショートやボブは難しめ。挑戦するなら毛先にフワッとした動きを出して、トップスのネックラインに注意しながらアクセサリーなどを使って、上半身が寂しくならないようにしましょう。ツヤ感とふんわりとした軽やかさが大切で、ボリュームを抑えたタイトなシルエットや重さのあるスタイルが苦手です。
ミディアム〜ロング
艶感のベージュにゆるめのウェーブヘアで色っぽさを演出。顔周りと表面にレイヤーを入れることで重たくなりなりすぎない人気のスタイル。
ボブ〜ショート
ロブレングスに、顔周りにレイヤーを入れて軽やかでニュアンシーな抜け感が女性らしい。ニュアンスパーマを加えて風に揺れた時の表情も可愛いレイヤースタイルに。
【骨格ストレート】タイプ
特徴・おすすめヘアスタイル
肉感的で存在感の強いメリハリボディ
胸や腰の位置が高く、立体的で上重心の身体つき。骨の上を筋肉が覆っていて、肌にハリがあり力強い存在感があります。反対に骨の存在感は薄く、鎖骨があまり目立たないのも特徴。
<特徴>
一言で表すなら“存在感”。ウェーブさんとは反対に、ファッションも髪型も「引き算」の意識がポイントになります。
おすすめのヘアスタイルは…
スッキリとしたシルエットにまとめると重心のバランスがとりやすい
顔や身体に存在感があることから、ボリューミーなスタイリングやドライでラフすぎるヘアスタイルはうるさい印象に。デコルテにも厚みがあるので、その上に髪が乗ってくるミディアムヘアは注意が必要です。おすすめはスッキリと見せるショートのほか、毛先が広がらない程度に重みを残したボブや、外ハネでくびれを作り首周りをタイトにさせたヘアスタイル。また、バストトップまでのロングヘアも重心がブレないため多少のアレンジができます。
ミディアム〜ロング
王道なストレートロングもツヤ感を出すことで上質な雰囲気に。他にも、前髪をなくしてワンレンロングでもより大人っぽさが出て相性◎。顔まわりの印象が引き締まって骨格の特徴の存在感を活かす”差のつく”スタイルです。
ボブ〜ショート
ボーイッシュにならずに女性らしさを演出するきれいめショートヘア。丸みのあるシルエットからサラリとした毛ながれとツヤ感が洗練された雰囲気に。
骨格診断の理論で
より納得感のある似合わせ提案を
骨格タイプ別の特徴についていかがでしたでしょうか。日常的に“似合わせ”を行っている美容師さんにとって、骨格タイプごとにどのような髪型がお客さまに合うのか、すでにイメージが湧いている方も多いはず。
気をつけたいのが、骨格診断は、お客様の要望やこだわりを「似合う」「似合わない」と型にはめて決めつけるのではなく、似合わせを提案する際に適切な言葉選びで理由づけをするための理論だということ。
例えば、骨ストさんが肩にかかるレングスのボブを希望している時、「デコルテに厚みがあるから難しいですね」となるではなく、「顔周りの印象を生かすために、外ハネでくびれを作りつつ、毛先に軽さを入れてバランスをとりましょう」と、骨格タイプの特徴を理由にして似合わせを提案できるようになります。
骨格診断の理論を学ぶことで、なぜ似合うのか、または違和感があるのかをより具体的に、かつお客さまが納得する言葉選びで伝えられるようになります。その結果、お互いに納得感のあるカウンセリングになるだけでなく、お客さまも「意図を汲み取ってもらえた」と感じ、美容師との信頼を築く第一歩につながるはずです。
「このヘアスタイル、私に似合うの?」「どんなヘアスタイルが自分に似合うの?」というお客さまに対して「これがいいですよ」と適切な言葉選びでヒントを与える骨格診断コーディネート理論で、お客さまとの絆を築いていきましょう。
- 執筆者
- 木村 麗音
- Twitter : @kamishobo
- Instagram : @bobstagram_kamishobo