これが私の推しオイル!〈メゾン オルキデ〉日韓トレンド談義

これが私の推しオイル!〈メゾン オルキデ〉日韓トレンド談義

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日本と韓国のトレンドの違いは?「メゾン オルキデ」を使ってそれぞれ旬のヘアをスタイリング。デザインのポイントと「推しオイル」について語ってもらった。

photo_トカジショウタ(CRAFT BASE)

日々のケアはもちろん、毎日のスタイリングに必須となっているヘアオイル。すでに飽和していると思われていた市場だが、新たなニーズを開拓できる新機軸のオイルが誕生した。その名は「メゾン オルキデ」(以下、オルキデ)。フランス語で“蘭(らん)”を意味するこのオイルは、フローラルやウッディなど繊細に表情を変えていく香水のような持続性のある香りと、ブリーチヘアやドライ毛など、髪の状態に合わせた3つの質感でローンチ。発売直後の3月、日本・韓国のインフルエンサー美容師たちがソウルに集結し、オルキデを使ってトレンドスタイルを作ってもらった。「今さらオイル?」と思っているあなた、ちょっとだけ耳を貸してほしい。

(左から)
いさな(ADITION)
学生時代からインフルエンサーとして活躍。ブリーチを駆使したインパクトカラーを得意とし、ファッションや価値観にも注目が集まるZ世代のアイコン的存在。

イム・ギョンウォン(The modern 華而不侈〈ファイブルチ
サロンワークの傍ら商品プロデュースやファッション性の高い美容師向けエプロンの販売など、多方面でクリエイティビティを発揮。昨年「The modern 華而不侈」をオープン。

キル・ゴンホ(MORE ON)
江南エリアに4店舗を展開。SNSを駆使してサロンを伸ばす、今もっとも勢いのあるサロンの1つ。パーマを得意とし、技術セミナーには世界中から人が集まる。
 
清上桃華(COTY)
Z世代の女性美容師の中で、最も予約困難なスタイリスト。韓国・中国風を日本人にフィットさせたレイヤーカットに注目が集まる。キヨモモの愛称で美容学生たちのアイドル的存在。
 
クァク・デヒョク(d‘of)
骨格を美しく見せる小顔カットに定評がある、卓越した技術者。ハイエンドなスタイルが人気。日本語も堪能な22.7万人のインフルエンサー。
編集部

まずは今回提案していただいたスタイルについて教えてください。

清上桃華

私は今回、中間からレイヤーを入れたワンカールのスタイルを提案しているんですが、軽くなってきているとはいえ、韓国で見かけるスタイルよりやっぱり重めですね。というのも軽いから広がったり傷んで見えるのを日本人女性は嫌がるんです。だからスタイリングはツヤが必須なのでオイルを使うのですが、セット力のあるオイルって少なくて。でも今回使ったグロスオイルは適度に硬くてすごく使いやすかった!硬いと一般的に重くなるんだけど、そうじゃないから巻きも持つんです。そういうオイルってほとんどないから、すごく気に入ってます。

クァク・デヒョク

韓国はスタイリングでアイロンをほとんど使いません。カールをつくるとしたら、カラーを使うか、パーマをかけるので。僕は今回、下からグラデーションを入れて、トップのはハイレイヤーにつなげた動きのあるスタイルを提案しました。今ハイレイヤーが人気で、「チュンタンバル」というんですが、さらにフェイスフレーミングで顔周りをシャープにつくっています。d’of(ディーオブ)ではカラー比率も高く4割あるので、ケアにかなり注力しています。普段からドライ前にオイルを使うことが多いんですが、今回もケアオイルをシャンプー後に使いました。さらっとしていて質感がすごくいいですね。さらに毛先にグロスオイルを重ねてツヤ感をアップさせました。この使い方はかなりおすすめです。

キル・ゴンホ

ツヤっぽさは重要ですよね。韓国では上と下で構成の異なる、Cカールを入れたディスコネのスタイルがかなり増えてきている印象があります。ジェニ(BLACKPINK)の影響だと思うんだけど。上がかなり軽いから、パサついて見せないことがすごく大事だし、僕もグロスオイルとケアオイルの合わせ使いはいいなって思いました。ゴワゴワした髪がすごく落ち着いてツヤツヤになったので。スタイルは弊社のデザインチーム長がコレクションでつくったものを再現してるんですが、バングが薄めのストレートタッチのレイヤースタイルで、春夏のトレンドカラー、オレンジ・ピンクを使ったワンブリーチカラー。透け感のある色味なのでグロスオイルにティントオイルをミックス。ツヤと色味ちを両立できるものってなかったので、すごくいいですね。でも一番いいなと思ったのは、実は香り!

イム・ギョンウォン

重層的な香りですよね!時間がたつと変化してくるのも香水っぽい。でも香水ほどきつくなくて、すごくいいんです。私は今、スタイリング時に自分の手のひらにオルキデをもみ込んで、お客さまの顔付近であおいで香りを実感してもらっています。体験してもらうのが一番大切なので。スタイルは、上下をつなげないで切れ目を強調した、縦のレイヤースタイル。フェイスラインを包み込んだ軽さがポイントです。全体にケアオイルを使い、フェイスラインにはグロスオイルを使いました。お客さまが商品を買う時って、その商品によって自分がイメージした女性像に近づけるから。香りや質感だけでなく、商品パッケージも「なりたいイメージ」の延長にあるので、すごく大切なんです。「オルキデ」は香水瓶みたいで高級感があって素敵ですね。上質を求める「クワイエット・ラグジュアリー」な層が好みそう。昨年私もハンナムドンというエリアにサロンを出店したのですが、アーティストの作品を展示したり、空間づくりにこだわってます。オルキデをサロンに“どう飾ろうか”今からイメージを広げています。

いさな

僕はブリーチ・デザインカラー客が10割。今回のデザインはシンプルなブロンドボブに、顔周りにレイヤーを入れたモード感のあるスタイルを提案しました。耳掛けをした際の切り込みがポイント。僕のところにくるお客さまって「垢抜けたい」とか、変わりたくて来る人が多くて。僕自身、ハイトーンデザインは新しい自分に出会える最上の手段だと思っているんです。その際、髪という素材がきれいに見えることがすごく大切。今回使ったティントオイルは今までにない黄ばみをカバーできるオイルなので、ハイトーンだけではなくすべてのカラー毛に提案したいですね。ブリーチメニューは流行ではなく定番化したと思うので。蘭の花言葉は「どんな環境でも咲く」。プロの技術提案と「オルキデ」で素敵な日常をプロデュースしたいですね。

クァク・デヒョク

ヘアオイルは今、いろんなものがあるけれど、機能面は当たり前で、さらに香りが重要なものになっています。実は僕のサロンではオリジナルの香りを調合してディフューズしているんです。美容室って薬剤の香りがして、昔はあまりいいイメージじゃなかった。記憶に残るイメージって視覚だけじゃなくて嗅覚も大きいんです。時間によって変化していく香りを楽しんでスタイリングできたらいいですね。

ボブログ編集部
執筆者
ボブログ編集部

成長し続ける美容師のための髪書房ウェブメディア『ボブログ』。これまでにないスピードで変革する時代に必要な情報【パラダイムシフトの芽】をいち早く見つけ、掘り下げ、新しい常識を提案します。

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