季節の変わり目には、その季節特有の髪の悩みが多く検索されるよ。

検索ワードは「増え続けている（主要）」と「急上昇している」ワードにフォーカスして、それぞれを以下の条件で抽出。TOP50のランキング形式で紹介します。

それではさっそく、10月の検索ワードを見ていきましょう！

《主要検索ワードランキング》
検索数が多い注目のキーワード

1位「縮毛矯正」

「縮毛矯正」は毎年６月の湿度が高い時期をピークに年末にかけて減少するキーワードですが、昨年同月比150%の伸長率で、主要検索１位にランクインしました。

これは2023年10月に「縮毛矯正、がんのリスクを2倍に引き上げると判明。」というニュースが出たことがひとつの要因だと考えられます。そのため、縮毛矯正のニーズが高まったというよりも、興味や不安な気持ちから検索した人が多かったようです。

調査に使用された薬剤は日本で使用しているものとは異なるようなので、お客さんから聞かれた際には安心してもらえるようなコミュニケーションがとれるとよいでしょう。

縮毛矯正のガンリスクについては、編集部でも現在調査中。その結果は今後、記事として報告する予定だよ。

２位「姫カット」

2022年の５月頃に海外で大ブームを巻き起こし、その後日本でも再注目され、現在も人気が伸び続けています。最近では「ショート」や「ボブ」と一緒に検索されることが多く、姫カットと言いつつジェンダーレスでハンサムなヘアスタイルを楽しむ方が多いようです。

また、レイヤーカットやウルフカットと合わせることで、”今っぽさ”を出すアレンジも人気。いつもと違うヘアスタイルを楽しみたい方や、フェイスラインを隠したい方にもおすすめしたいヘアスタイルです。

日本発祥のデザインが、逆輸入の形でトレンド再燃。毛先をシャギーにしたり、ボブレングスと組み合わせて重たい印象をなくした、変形“姫カット”も人気。

８位「白髪ぼかし」

白髪染めを使わずにハイライトで白髪を目立たなくする「白髪ぼかし」。伸びてきても生え際の白髪が目立ちにくく、メンテナンスの手間を減らすことができるとして人気に。さらに、ハイライトを入れることで立体感がうまれ、明るくデザイン性のあるスタイルを楽しむことができます。

「白髪ぼかし　美容院」というキーワードでの検索も伸びており、白髪ぼかしができる美容院が探されていることがわかります。対応しているサロンでは、集客サイトやSNSで積極的に発信してきましょう。

比較的シニア層で人気だったけど、最近はファーストグレイ世代でも広がりを見せているね。白髪染めの薬剤や技術が進歩して、自然な仕上がりを実現できるようになったのも、多くの人に受け入れられるようになった理由の１つ。

主要検索ワード TOP50

《急上昇検索ワードランキング》
検索数が急上昇したキーワード

１位「sleek　ヘアミルク」

急上昇１位ランキング１位は、シリーズ累計200万個を突破しているsleekのヘアミルクとなりました。冬が近づき乾燥が気になるこの時期には、髪のパサつきや静電気を抑えるヘアミルクの需要が高まります。

ヘアミルクを取り扱っているサロンでは、お客さまのお悩みに合わせた提案をすることで店販商品の販売にも繋がるかもしれません。

該当のヘアミルクはコンシューマー（一般）向けの商品だけど、根底には「乾燥やパサつき」に対する悩みがある。「話題だけど、プロである美容師からしたらどうなの？」と、気になるところ。

９位「ニット帽　前髪」

気温が下がりニット帽を被る季節になったことで「ニット帽　前髪」という検索が増えました。ニット帽を被りたいけど前髪が乱れるのが嫌…というお悩みを抱えている人が多いようです。

前髪をカットする際には、詳しくカウンセリングをすることでそのようなお客さまの声を引き出し、カットの工夫やセット方法の提案ができると喜ばれるでしょう。

そもそも「自分はニット帽が似合わない」と思い込んでいる人も多いはず。前髪やレングスによって、似合わせるコツなんかも需要がありそう。

36位「コジュニショート」

韓国の女優コ・ジュニさんが、ドラマ「彼女はキレイだった」でしていたショートカットが話題となり、「コジュニショート」と呼ばれています。韓国語では、「コジュニモリ」と呼びます。短すぎない、ナチュラルなベリーショートで、トップにボリュームを持たせたスタイル。

どんなシーン・服装でも違和感がなく、ボーイッシュのなかにもどこか女性らしさを感じさせるコジュニショートは、初めてショートカットにチャレンジしてみたい方にもおすすめしたいヘアスタイルです。

コ・ジュニさん本人は、「ラブリーにすること」を意識してスタイリングしていたそう。自然な束感のシースルーバングに、外巻きをミックスするのもポイント。

急上昇検索ワードTOP50

検索意図も冬支度。《ケア》と《ヘアスタイル》に変化

ヘアスタイルで見ると、主要検索ワードランキングでは「姫カット」が台頭。48位の「シャギーカット」やトレンドの「ウルフカット」とも共存できるデザインで、既にレパートリーも豊富。自分の得意なジャンルに合わせて取り入れやすいデザインではないでしょうか。

また、急上昇ランキングで３位の「ショートヘア 冬」も大きく伸びる結果に。冬に備えて、新たなヘアスタイルを楽しみたいと考えていることが伺えます。中でもくびれのあるショートレイヤーや、同３位のマニッシュなコジュニショートが人気のようです。

8月度の記事でも触れましたが「姫カット」や「コジュニショート」など、レングスにかかわらずジェンダーレスな表情を持ったスタイルが人気のようです。

知る

この秋は《ジェンダーレス》なヘアに注目！　【8月】ヘアサロンの検索ワードランキング

2023.10.16

また、両スタイルともフォルム自体はベーシックなため、“髪のケア”も重要に。加えて、気温が低くなり紅葉の便りが届く10月は、季節特有の髪の悩みが気になり始めます。

• 乾燥によるパサつきや枝毛
• 静電気による広がりやうねり
• 冷えによる頭皮の乾燥やフケ

などなど、保湿や静電気対策が髪を守るために欠かせません。必然的に、ヘアミルクやヘアオイルが注目されるので、「髪のケア」と「ヘアデザイン」のセット発信（提案）が効果を発揮しそうです。

行事では、11月の七五三に合わせて、ヘアスタイルの検索がさらに増加していました。七五三スタイルは９月〜10月にかけてコンテンツを用意できていると集客につながりそうです。

次回の11月度は12月商戦の種まきにもつながる注目回。今年の振り返り、来年の指標としてもお見逃しなく。