Xにおけるヘアケア発信の実態が明らかに

SNSを活用したマーケティングやPRを手がけるトレンダーズは、Xとの共同調査により「ヘアケア」に関する投稿動向やトレンド分析の結果を発表した。今回の調査は、「日焼け止め」「美容成分」に続く第3弾として実施され、X上でのヘアケアプロダクトに関する発話量や検索動向に焦点を当てている。

2023年、ヘアケアプロダクに関する投稿量が最多を記録

まず、過去10年間のヘアケアプロダクトに関する投稿量の推移を調べたところ、2014年から2023年にかけて約1.3倍に増加。2021年からは特に増加傾向が顕著で、2023年には過去最多の投稿量を記録した。

増加の背景には、コロナ禍で自宅時間が増えた美容師やヘアケア専門家によるXでの投稿増加が影響しているという。これに伴い、美容リテラシーの高いユーザー層や、美容オタク層による投稿も急増し、2022年以降は、一般ユーザーによる投稿も活発化したと見られる。

製品別の投稿量に関しては、「シャンプー」が「トリートメント」の1.9倍と最も多く、検索量では約3.9倍という結果に。検索目的の多くは、ブランド名×シャンプーでの口コミ確認であり、ユーザーがX上での評価を参考にしていることが伺える。

髪の悩みに関するXの投稿量、10年前の約2倍

また、「髪の悩み」に関する投稿量もこの10年で約2.2倍に増加。特に2022年以降、美容ミーハー層が自らの髪の悩みを投稿したり、情報交換を行う機会が増えた。2023年の投稿では、「うねり」が4月に、「ダメージ」が8月にそれぞれ増加し、関連するPR投稿が影響している可能性が示唆された。悩み投稿の傾向としては、「乾燥×ダメージ」「ぱさつき×うねり」など、複数の悩みが組み合わされた投稿が増加している。

また髪の悩みに関する全体的な投稿内容の傾向としては、「乾燥×ダメージ」「ぱさつき×うねり」といったように、複数の悩みワードを掛け合わせた投稿が増えていることがあげられる。

髪の悩みの検索量では「アホ毛」が最も多く、関連ワードには「スティック」「シャンプー」など、アホ毛対策の製品に対する関心がうかがえる。

今回の調査結果からは、ヘアケア意識の高まりと髪の悩みの多様化が、X上での投稿や検索行動に大きく影響していることが明らかとなった。企業がXを活用したマーケティング戦略を展開する上で、こうした生活者の多様化するニーズに対応することが重要だとしている。