パーマ剤出荷額106% コスメパーマが好調

日本パーマネントウェーブ液工業組合は6月13日、事業報告と議案採決を行う「第59回 通常総会」をハイアットリージェンシー東京で開催した。

冒頭で田尾大介理事長が前年度の事業活動とパーマネントウェーブ液の出荷現況を報告。「令和5年1月から12月の化粧品カール剤を含むパーマ剤全体は、昨年に続きプラス傾向が続いている」と語った。

※以下すべて昨年対比

◆全体の出荷金額は昨年対比約106% 出荷数量は同約104% 

[カテゴリー別]

◇チオ系パーマ剤……出荷金額 約89% 出荷数量 約96%

◇シス系パーマ剤……出荷金額 約89% 出荷数量 約92%

◇縮毛矯正剤……出荷金額 約102% 出荷数量 約102%

◇化粧品カール剤……出荷金額 約114% 出荷数量108%

医薬部外品のチオ系パーマ剤は昨年対比マイナスとなったが、化粧品カール剤はプラス傾向が続き、市場環境の変化が明らかに。近年、メンズパーマにクリームタイプを使用する施術方法が定着し、パーマ領域の新たな顧客創造につながっている。

令和4年10月に「システアミン塩酸塩」が医薬品の一般名称に登録され、令和6年3月26日付で「医薬品成分に該当」することとなった。

同組合は速やかに専門委員会を組織しこの課題に対処。その結果令和6年3月8日のパブリックコメントで「化粧品基準の改正案」が示され、これが施行されれば「洗い流すヘアセット料」に配合できることになった。

[特記] システアミン塩酸塩について

令和5年3月8日に開始されたパブリックコメントでは化粧品基準の改正部分が示され、「頭髪のみに使用され洗い流すセット料」という条件でシステアミン塩酸塩100g中の最大配合量は8.63g。これはチオグリコール酸として7.00%に相当し、同組合の「洗い流すヘアセット料に関する自主基準(平成25年12月18日)」に記されたチオール基有する成分の最大配合量と一致する。

一方システアミン塩酸塩を配合する医薬品が令和6年3月26日付で承認を受け、同成分は基準における「医薬品成分」に該当することになったが、同日に発出された通知「システアミン塩酸塩を配合した化粧品の取り扱いについて」に示されたように、基準改正までの間同成分を配合した化粧品については引き続き「化粧品としての製造販売」が可能となっている(※取り扱い詳細は通知を参照)。

なおこの日提出された以下議案は、全会一致で承認可決された。

・第1号議案 令和5年度 事業報告(令和5年4月1日~令和6年3月31日)

・第2号議案 令和5年度 決算報告 および 監査報告(令和5年4月1日~令和6年3月31日)

・第3号議案 令和6年度事業計画案(令和6年4月1日~令和7年3月31日)

・第4号議案 令和6年度 予算案(令和6年4月1日~令和7年3月31日)

・第5議案 役員改選 

続いて脳科学者 西 剛志(にし たけゆき)氏による基調講演「脳が老化しない人の美と心の習慣」が行われ、総会終了後には同ホテルで「懇親会」が催された。