すべての美容師に平等な機会をつくるALL IN

ALL IN実行委員会(米田星慧実行委員長)はデジタルサロン協会(森越道大事務局長)の協賛により12月5日、「第1回 ALL IN」を開催した。

初開催となった「ALL IN」は取引先や取引金額でステージを決めるのではなく、美容業界すべての人に平等なチャンスを与える場として、デジタルサロン協会の理事メンバーが中心となり発足した。

今年は2部構成で午前中は東京・銀座の美容室COAで、サロンの垣根を超えた11名のスタイリストがリアルサロンワークを実演。

午後は東京・二子玉川のライズスタジオ&ホールに場所を移し、カットセミナーやマーケティングセミナーなど今美容師が必要な知識が詰まった4つのステージを展開した。

1部 リアルサロン

所属サロンの異なる11名のスタイリストが、同時にサロンワークさながらにカットやパーマ施術をスタート。

美容学生や現場のスタイリストなど100名限定で無料観覧とした。

【1部 リアルサロン講師】

COA青木 大地
伊藤 裕也
伊藤 雄大
髙橋 英昇
fifth木村 允人
上原 俊樹
橋本 龍星
i.新屋敷 建伍
nex村上 俊
GOALD谷崎 志穂
清野 一希

施術の最中にも各講師に質問が行え、COAのスタイリストへは11月20日に発売した『令和のレイヤー完全攻略本』(COA・著/髪書房刊)に関する質問などが飛び交った。

書籍『令和のレイヤー完全攻略本』を使いながら、顔周りのレイヤー構成を説明したCOA 青木大地氏。
スピードカットを披露した fifth 木村允人氏。

2部 セミナー

師走の繁忙期にもかかわらず、400名が一堂に会した第2部。冒頭で実行委員長の米田氏とデジタルサロン協会 事務局長の森越氏が登壇し、「ALL IN」に込めた想いと感謝を伝えた。

村田勝利氏のカットセミナー

似合わせ王・村田勝利氏のカットセミナーではショートスタイルを似合わせるための理論を図で説明しながらレクチャー。

その後、肩上レングスのモデルを10分カットでショートスタイルにチェンジ。

理論と技術の両方があってこそ、ショートスタイルでのブランディングが可能になると語った。

COA ブランディングセミナー

続いて、COA 代表 青木大地氏と髙橋英昇氏によるブランディングセミナーが行われ、これまでCOAが取り組んできた出店戦略やVR教育、美容学生人気No.1を誇る求人活動が公開された。

「業界の課題解決を第1に考え、他社がやっていないことにビジネスチャンスがある」と青木氏はコメント。

後半はInstagramフォロワー数10万人を超える髙橋氏が「SNS分類表」を用いて、InstagramやTikTok、LINEなどの有効活用法をレクチャー。明日からすぐに取り組める具体策の多いブランディングセミナーとなった。

森越道大氏 「デジタルディプロマ」と「美容師クローン」発表

森越氏はデジタルサロン協会事務局長として登壇。

同協会の目的と取り組み内容をプレゼンし、賛同することで得られるメリットやデジタルを通した美容師の集客および働き方を改革する具体策を発表した。

美容技術講習修了証やセミナー参加証をデジタル証明し、同時にNFTアートを提供する「デジタルディプロマサービス」(ニュース「美容師スキル示す デジタル証明書が発行」)はすでに運用を始めているアカデミーもあり、新しいサービスとして注目されている。

さらに顧客がヘアスタイルや髪のケアで悩みを感じたそのときに、24時間いつでも担当美容師に相談できる「クローン美容師」のデモ機を披露。

口が動き、テキストと音声により悩みを解決へ導くことができ、いずれデジタルサロン協会に加盟する美容師は自分のクローンをつくることができるになるという。

デジタルサロン協会理事メンバーのi. 山内大成氏も登壇し、デジタルサロン協会を運営する目的や今後の活動を発表。

木村允人氏 集客セミナー

「デビル木村」と自ら名乗る、愛ある辛口コメントが人気のfifth 木村允人氏は集客セミナーを担当。

2023年2月に発表された「ホットペッパービューティーアワード」で2サロンがゴールドを受賞した実績を持つfifthの集客ノウハウを短時間に凝縮。

集客サイトを効果的に使い、分析とマーケティングスキルを最大限に活用したこれからの集客ノウハウをレクチャーした。

米田星慧氏 マーケティングセミナー

ラストを飾ったGOALD 米田星慧氏はジャケットを脱ぎ捨て、「ALL IN」ランニングで美容師が必要なマーケティング理論を語った。

なぜ美容師はマーケティングを学ぶ必要があるのか? 米田氏が運営するマーケティング組織「fureru.」のミッション・ヴィジョン・バリューも共有。

これまで「手法=どのように(How)」で対処することが多かった美容業界の集客やSNSを変革すべく、課題や潜在ニーズを読み取り、「誰に(Who)」「何を(What)」届ければよいかを判断し、解決するための理論の必要性を伝えた。

マーケティングの価値を美容業界に広め、マーケティング思考の同士を増やし、美容業界をさらに強く高いフェーズへ押し上げたいと語った。