kittokoで新たな価値を。「ファーストカット」でつむぐ、1人ひとりの“ものがたり”

kittokoで新たな価値を。「ファーストカット」でつむぐ、1人ひとりの“ものがたり”

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一生に一度の貴重なファーストヘア。保管するのではなく、大切な思い出として飾ってみませんか?


赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいたときから生えている大切な髪である胎毛(ファーストヘア)を、インテリアとして大切に飾る・丸い形状を活かしゆらゆら揺らして遊ぶ・長期保管することができる商品「kittoko(キットコ)」。

ファーストカットを差し込むと唯一無二のkittokoに


この商品は、「赤ちゃんのファーストカットを広げたい」という、神奈川県相模原市にある美容室 hair salon hatoha(ハトハ)代表の遠藤弘貴さんの想いのもと、2020年に生まれました。
可愛らしさと温かみのあるデザインは、デザイナー すぎはらけ いたろう氏が手がけています。

ファ ーストカットとは、赤ちゃんの最初の髪の毛(胎毛)を初めてカットすることを言います。ファーストヘアの毛先はとても繊細で、一度でもカットすれば、もう残すことはできません。


前回kittokoを取材してから2年弱が経過した現在。
ファーストカットの一般認知度や美理容室とのつながりは少しずつ拡大してきました。

そんな中、kittokoを通してファーストカット文化をさらに拡大させるべく、hatoha主催でkittoko初のイベント「kittoko × 50 ARTIST」を9月5日~9月10日の期間に原宿 U-STUDIO(東京・渋谷区)で開催。
作家やミュージシャン・お笑いタレントなど多彩なアーティストとkittokoがコラボした本イベントにお邪魔し、イベント開催理由やkittoko今後の展望についてお話を聞いてきました。


◆イベントギャラリー

個性豊かな86個のkittokoが集結
artist GOMA
artist Aiko Fukuda
artist frankygrow
artist 黒田 愛里
artist オカタオカ




ーーー今回のイベント「kittoko × 50 ARTIST」の開催理由を教えてください。

遠藤弘貴

今回のイベントは、天然木を使うkittoko制作過程でデザインの問題により不向きな部分になってしまう“木目”や“フシ”に注目しました。天然素材を使用しているので、木目やフシの出方によってkittokoとして販売できないケースがあります。そんな素材をキャンバスとして、アーティストの方々が自由に新たなkittokoを制作したら、どんなものができるんだろう?
そして、アーティストの方々の力で世の中にkittokoやファーストカットが広がるきっかけになれば……と思い開催しました。


ーーー50人ものアーティストを集めるのは相当大変だったと思いますが、どうアプローチされたんですか?

遠藤弘貴

実を言うと、50人の方を集めるのに1年間かかりました……
今回参加していただいたアーティストさんには有名でお忙しい方が多く、私を含めたイベントチームと切り絵作家 タナカ マコトとして活動する妻の協力があって、開催までたどり着くことができました。

アーティストさんって感性が豊かな方が多いですよね。
今回のイベントの経緯を説明するにあたってkittokoのお話をさせていただいたのですが、共感して素敵な作品を制作してくださって感慨深い気持ちでした。
と同時に、kittokoやファーストカットにはアーティストさんの心を動かす魅力があると大きな自信になりました。


ーーー前回の取材時(2022年2月)と比べ、kittokoの広がり方で変化したことを教えてください。

遠藤弘貴

ここ1~2年で、他の美理容室でkittokoを取り扱っていただくことから、WEBサイトでの販売や百貨店販売など一般の消費者の方に向けてkittokoを発信することにシフトしました。
嬉しいことに、美理容室で働いている方以外にもSNSなどでkittokoを知ってくれている方がいて、友人への出産祝いのプレゼントとして購入していただくことも増えたと思います。
以前は、ファーストカットが行える理美容室からkittokoの拡大を考えていましたが、より多くの人にファーストカット文化を知ってもらうには、やはり一般消費者の認知も必要だということで商品の取り扱い視野を広げました。

美理容室からは、“生まれて初めて髪の毛を切る”というアニバーサリーイベントに注目したkittokoがきっかけで、お客さまとの会話や赤ちゃんをカットする際のアプローチ方法のひとつになったとの声をいただいています。
美理容室でkittokoを取り扱うことは、ファーストカットの認知につながります。そして、理美容室という場所が赤ちゃんやそのご家族にとって特別な場所になるんです。
そうなることで、生涯顧客の獲得や集客につながるケースも……
収益のみならず、お客さま家族との世代を通じた交流や地域や社会との関わりも広がります。美理容師はお客さまの人生に関わる仕事ですが、ファーストカットの視点からもそれが叶うって素晴らしいことですよね。

kittokoは、リアルにお客さまと関われる美理容室・より多くの方の目に留まるWEBサイト、両方に露出の場が広がりつつあります。


ーーーkittoko今後のさらなる展望は?

遠藤弘貴

あまり詳しくは言えないですが……(笑)
新しい素材で制作するkittokoを考えています。
今回のイベントにもつながってきますが、木材って天然素材の模様や香りが楽しめる分、扱いにくいんです。世界的にもウッドショックが進行している流れもありますし……
より長期的にお客さまに優しく寄り添うことができるパワーアップした新kittokoを考えています。
また、よく外国の方からの問い合わせも来るので、海外展開もできれば……
ワクワクな未来しかないですね。


ーーー改めて“kittoko”に込めた想いを聞かせてください。

遠藤弘貴

私は「kittokoを売りたい」というより「kittokoを通してファーストカットを広めたい」という想いが強いんです。
日本はファーストカットという言葉は広がりつつも、やはり切ったまま捨ててしまったり、筆にしてもすぐに保管してしまったりが多いのが現状です。外国では文化の馴染みはありますが、貴重なファーストヘアをずっと保管することが多いように感じます。

kittokoは、そんな世の中に「ファーストヘアをとっておく、一生に一度の思い出として飾ったら素敵だよね」という提案なんです。
kittokoというひとつのモノを通して、ファーストカットという価値を提供したい。
美容師として、“初めて髪を切る”ということがお客さまにとって大切な記念になったら嬉しいです。






遠藤弘貴(えんどうひろき) / 美容室 hair salon hatoha(ハトハ)代表
Profile
遠藤弘貴(えんどうひろき)

美容室 hair salon hatoha(ハトハ)代表

1978年生まれ。山梨県出身。中央理容美容専門学校、東京ヘアビューティー卒業。都内2店舗を経て、2014年に神奈川県相模原市にhair salon hatoha(ハトハ)をオープン。


■お問い合わせ先:hatohahatoha@gmail.com

ishikawa ayaka
執筆者
ishikawa ayaka

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