新感覚! “スワイプでお手軽”サロン探し for 美容学生

新感覚! “スワイプでお手軽”サロン探し for 美容学生

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今年2月1日にリリースした美容学生✖️美容サロンリクルートマッチングアプリ「JOB VR®︎」。アプリの企画を発案したSalon Ryu 京極 琉さんに、開発の目的やこれからのリクルートのあるべき姿について聞いた。

美容室の採用活動にITで革命を

「採用活動をもっと手軽に」をコンセプトに「コストパフォーマンス」「採用スピード」「手軽さ」の3つを兼ね備え、「JOB VR®︎」は株式会社JobVR(代表者:時野谷誠之)から今年2月1日にリリースした。

ーーまず、リクルートマッチングアプリを開発し始めたきっかけを教えてください。

京極 琉

僕の会社で目指しているのは美容業界のさまざまな課題をサポートし、解決へ導くこと。これまでオンラインスクールや商品開発、求人、集客サイトを立ち上げ、今後は長く働ける美容業界を目指して、評価制度もつくっていきたいと考えています。今回リリースした「JOB VR®︎」も企業ミッションを達成するために開発をスタートさせました。

新卒で入社した企業を3年以内に離職する美容師は約80%(厚生労働省「雇用動向調査」)。

この高い離職率を改善するために、現場に即した「質の高いマッチング」が必要だと考えた。

美容学生と美容学校は完全無料で利用が可能。

美容室は美容学生がクリックする「いいね!」1回につき100円の成功報酬を支払うシステム。

現在、「JOB VR®︎」に登録している美容室は審査を経て登録された約500社。

リリース以降毎日50人以上の新規登録があり、登録者は増え続けている。

アルバイトでよりパーソナライズを叶える

離職の主な理由として、職場の待遇への不満や人間関係や環境への不満など、入社前のイメージギャップによるものが大きく、これからの時代はより「パーソナライズされた仕事探し」が必要だと京極さんは言う。

このギャップを解消するのが「JOB VR®︎」。

実際に働くことができるためイメージギャップがなく、離職率を改善することができる。

美容学生のアルバイトは掃除やタオルたたみなど、お客に触れない業務が基本。しかし、プロの美容師の技術を間近で見て学べる経験は大きい。

美容室という空間に身を置き、経験値を高めることが今後の美容人生で大きな糧となるのだ。

実際に「JOB VR®︎」でアルバイト先を探してみた

まずはアプリをダウンロード。



(Step1)
個人情報を登録。いつどこでアルバイトしたいか希望も入力できる



(Step2)
サロンを検索。気になるサロンに「いいね!」を押す



(Step3)
マッチング!



(Step4)
アルバイトの日程などをメッセージでやり取り

使ってみたボブログ編集部. ボーリーの感想は「スワイプで仕事探しをする」という手軽さが新鮮!

これなら美容学生さんは隙間時間にサクッと働いてみたい美容室が探せて、応募のファーストアクションのハードルもグッと下がる。

美容学校は学生の動向管理がスムーズに

美容学生だけでなく、美容学校にとっても「JOB VR®︎」の導入は採用活動をデータ化できる点で大きなメリットがある。

美容学校は管理画面で美容学生の就職活動をタイムリーに把握でき、学生のログインや「いいね!」履歴など、アクティビティーログを確認できる他、学生と美容室のメッセージのやり取りも確認可能。

まだまだアナログな部分が多い採用活動を一気にデジタル化でき、これまで手間がかかっていた書類の郵送やコストの削減にもつながる。

さらに卒業後の状況把握も行いやすくなり、「JOB VR®︎」を通して卒業生の活躍の確認やサポートを行える。

2月のリリース以降、協力美容師を中心に美容学校に出向いて「JOB VR®︎」を説明して歩き、徐々に美容学校での導入が決まりつつあるという。

未来を見据えてアプリ名は「VR」

ーー「JOB VR®︎」の名称には「VR」とついていますが、今後どのような展開を考えているのですか?

京極 琉

今はまだバーチャル化はしていませんが、現在VRのシステムを開発中で、近い未来、美容学生がゴーグルをつけてメタバースで行う就職活動をイメージしています!

美容学生は大阪にいながら東京の美容室のアルバイトを体験できるなど、新しい就職活動スタイルによって未来の選択肢も広がります。

僕の考える「パーソナライズされた仕事探し」の未来は、VRなどのメタバース空間まで構想が広がっていますね。



ーー新しいテクノロジーへの取り組みが常に早いですよね。VRの開発は自社で行なっているのですか?

京極 琉

はい。自社にエンジニアが10名いて、ベトナムの会社とも提携しています。

僕の会社がこれだけITに力を入れている理由は、これからテクノロジーによって美容業界を良くしたいと考えているから。

今はどちらかというと、テクノロジーによって美容業界の売り上げが他業界に流出してしまっていると思います。

僕はITを学び、使いこなすことで、何年もの月日をかけて技術を習得してきた美容師にちゃんと還元できる業界にしたいと考えています。

話題のAI(人工知能)「ChatGPT(チャットジーティーピー)」のAPIを使った新システムも今開発中で、近々発表する予定なのでお楽しみに!

未来のスターのために

京極 琉

美容業で一番大事なことは、目の前のお客さまを美しくして、幸せにすることだと思っています。

この素晴らしい仕事、サロンワークの現場の楽しさをより多くの美容学生やもっと若い高校生にも知ってもらいたい。

就職サロンとのマッチングがうまくいかず美容師を辞めてしまう現実が少しでも減るように、「JOB VR®︎」で手軽に自分に合う美容室や仲間に出会えたら、それは美容室の繁栄にもつながります。

人と人とのつながりが自由な時代だからこそ、たくさんの美容室を見て、実際にアルバイトをして美容室の空気感を体験することは、自分自身の目標を確かめることにもなります。

僕はこれからも未来のスターのために、「JOB VR®︎」をバージョンアップさせ、「JOB VR®︎」を使った採用活動を広めていきたいと思います。

京極 琉/きょうごくりゅう / Salon Ryu(サロンリュウ)代表取締役/東京都港区
Profile
京極 琉/きょうごくりゅう

Salon Ryu(サロンリュウ)代表取締役/東京都港区

1994年10月生まれ。中国・上海出身。12歳より日本在住。国際理容美容専門学校卒業後、1,000カット専門店や銀座のサロンを経て2016年に渡英。カットやクリエーションに励む。2017年東京・赤坂にSalon Ryuをオープン。世界一の美容師として多面的に事業展開をしている。

YAHAGI
執筆者
YAHAGI

ほぼ毎日WEB記事、ときどき単行本。

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