“One”ヘンケルが本格始動!

“One”ヘンケルが本格始動!

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2022年7月、資生堂プロフェッショナルが傘下に加わり、新体制となったシュワルツコフプロフェッショナルを擁するヘンケルグループは2月16日、東京港区のコンラッド東京にて「ヘンケル コンシューマーブランド中期戦略発表会」を開催した。

同グループが資生堂プロフェッショナルを迎えて事業計画を発表するのは今回が初めてとなった。

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2社の統合によるシナジーは想像以上

ヘンケル コンシューマーブランド日本事業代表のピーター・リグビー氏は、今回の統合を経てグループ内の日本市場のポジションが第2位になっていることに触れ、中期戦略としてシュワルツコフプロフェッショナルと資生堂プロフェッショナルのシナジーを最大化していくことの重要性を語った。

ピーター・リグビー氏(ヘンケル コンシューマーブランド日本事業代表)

中期戦略の柱は以下の3つ。
①シナジーを通じて代理店・サロンの成長に貢献
②教育・情報発信を通じてサロンの売上拡大をサポート
③注力ブランドに集中し、売り上げを拡大

具体的には「FIBREPLEX」「terra」「SUBLIMIC」「PRIMIENCE」の4つのヘアカラーブランドに注力し、サロンの売上拡大をサポートする。


4億円以上投資したハブから生まれるイノベーション

さらに高品質な製品を届けるため、4億円以上を投じて開設した「J-beauty innovation hub(ジャパンビューティーイノベーションハブ)」を紹介。

ヨーロッパ、北米、中国に続く大規模なイノベーションハブを開設した目的として、日本のテクノロジーを世界に発信していくことが非常に重要であるとした。

40名以上の研修者を含めた100名以上のスタッフが在籍する大規模なイノベーションハブの開設により、今後は海外の技術と日本の技術と掛け合わせることも可能になったと説明。


「J-beauty innovation hub」には最新鋭の設備が整っており、シュワルツコフプロフェッショナルと資生堂プロフェッショナルの研究開発エキスパートが国内及びアジアに向けた商品開発に注力する。

シュワルツコフと資生堂プロフェッショナルが長年培ってきた専門性を融合し、アジアにおけるヘアプロフェッショナル事業の拠点になることを目指す。

細分化したニーズに応える教育コンテンツ

教育面については「ブリーチデザインアカデミー」や「ベストマッチング」といった2社の教育コンテンツを活用し、世代ごとの悩みのニーズに応えられる体制を強化。

動画教育に関してはシュワルツコフが培ってきたノウハウを資生堂プロフェッショナルのブランドにも展開していく予定。

さらに今年9月には資生堂プロフェッショナルが長年行ってきた「ビューティーコングレス」を開催すると語った。

今回の統合にあたり、約1年間チーム作りに取り組んできたと語るピーター氏。“One”ヘンケルとして社員一人ひとりが高いパフォーマンスを発揮できる環境が整ったことで、中期目標として、

①5年平均での二桁成長

②10%の市場シェア獲得

③業界のリーディングカンパニーになる

ことを掲げた。

カラー✖️ケアの掛け合わせが新たな価値を生む

続いて、同グループのマーケティング本部長の井原和之氏が中期マーケティング戦略を発表。

井原和之氏(ヘンケル コンシューマーブランド マーケティング本部長)

中期目標実現のポイントとして、
①カラーカテゴリー、特に酸化染毛剤でのシェア拡大
②プレミアムケアカテゴリーでのシェア拡大
③サロンとお客さまの接点拡大
を挙げ、2社がワンチームとなって教育、ブランド、研究を融合することで、新たな価値を生み出していくと語った。

教育に関しては、多様化する顧客の悩みやニーズを満たすためにカラーとケアに注力し、前述のようなスタッフの強みを作るさまざまな教育をデジタルを活用しながら進めていくと解説。

注力していく4つのカラーブランドに関しても、それぞれが異なる特性とターゲットを持ったブランドに分かれているため、サロンのブランディングやターゲットに合わせて商品を組み合わせて提案できるようになったと説明した。


2社のシナジーが最大化する新商品も

さらに「J-beauty innovation hub(ジャパンビューティーイノベーションハブ)」発の第一弾商品として、「FIBREPLEX bond care」を6月21日に発売することを発表。資生堂プロフェッショナルが培ってきたヘアケアの知見を「FIBREPLEX」に融合した初めての商品。

さらに8月には髪密度に着目した形で「PRIMIENCE」のリニューアルを予定している。


私たちの強みは、カラーとヘアケアという今のサロン経営に欠かせない2つの武器があると語る井原氏。

お互いの強みを生かし、カラーとヘアケアを掛け合わせた新たな提案で、総合的にサロンさまをサポートすると締め括った。

中期戦略発表会はパーティ形式で行われ、代理店、メディア関係者が参加した。
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執筆者
有希牧野

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