OCEAN TOKYO10周年 高木琢也氏次の10年を語る
OCEAN TOKYOは9月18日、渋谷キャスト(東京・渋谷)でOCEAN TOKYO 10TH ANNIVERSARYを開催した。
目玉コンテンツは、52名のOCEAN TOKYOスタイリストが無料でヘアカットやセットを行う無料カットブース。
特設ブースには高校生を中心に、約200名のメンズが長い列をなした。
髪を切るだけじゃなく、人生をデザインすることにこだわった10年
10周年を迎え、今後OCAEAN TOKYOはどのような方向に向かっていくのだろうか? 代表取締役社長の 高木琢也氏に聞いた。
ーー今年に入って2月にOCEAN TOKYO OVER がリニューアルオープン、2023 年 3 月にOCEAN TOKYO shibuya JINNANオープン、OCEAN TOKYO 本店のリニューアルオープンと出店やリニューアルが続き、「小栗旬さんを起用したサロンCM」も話題を呼びました。
特に「10th」という数字を意識しているわけじゃなく、たまたま出店やプロモーションが被った形です。
今から10年前、2013年にオープンした最初の店舗は、自分たちで壁を塗って(笑)、手づくり満載のお店だったから。同じビルの3階がたまたま開いて、10年目の節目に本店もリニューアルオープンすることができました。
来月には同じビルの地下にオフィスができる予定で、1階と2階以外はOCEAN TOKYOのビルになります(笑)。
ーーここ数年で広がった、メンズ市場の拡大をどう見ていますか?
うん。見てて、おもしろいなと思う。
僕は真似されるとか敵視されることは嬉しいタイプだし(笑)。
うちだけではメンズ市場は盛り上がらないから。
ーーメンズサロンのFC展開も全国的に増えていますよね。
メンズサロンのビジネス展開?
いいね〜!
僕はわりと石橋を叩いて渡りたいタイプだから、初陣として先行ってくれて有難うって感じ。
ライバルにはね、ならないから大丈夫。
みんなでやろうよ。かっこよくなる人が増えることは全然いいことだし。
ーーこの10年で『プロフェッショナル 仕事の流儀(NHK)』に4回出演しました。メディアを通して、美容師の仕事が世の中にどんな風に見えると良いと考えていますか?
「美容師の仕事って、すげーな!」と言わせたい。
OCEANをオープンした10年前と比べて、美容師の仕事がだんだんいい仕事だって思われ始めたことは実感してるし、自分自身もずっとそれを意識して発信してきたつもり。
特に自分がずっと世の中に伝えてきたことは「髪で遊べ」ということ。
僕は9年間赤髪だけれど、当時は赤なんていなかった。でも、今はTVを観ていても紫もピンクも緑も、色やヘアスタイルを楽しんでいるタレントがたくさんいますよね。
男性の美意識を上げる取り組みはこの10年間、常に言ってきたので、男性の髪型のバリエーションや美意識の向上はうちが引き出したと思う。
髪型を楽しむことで、新しい自分を発見したり、自信が生まれる。髪を切るだけじゃなく、人生をデザインすることをやってきた10年だったと思いますね。
ーー「人が集まらない時代」のオーシャンの今後の戦略は?
人が集まらないから「どうしよう」じゃなく、「どうやったら集まるか」しか考えていないですね。
プラマイゼロに持っていく発想はそもそもなくて。
人口が減ろうが、2〜3カ月に1回しか美容室に行っていない人の美意識を上げることはできる。
まずは「毎月髪を切るのは当たり前」の文化をつくり、次の5〜10年後の展開として考えているのは日本人以外の髪と人生をデザインするということ。
これからは日本人しか切らないのダサくない?!って思ってる。
ーーそれは、海外進出を考えているということ?
日本に来てもらって、美味しいもの食べて、文化に触れて・・・。「1時間だけ僕にくれ!」と言いたい(笑)。
髪を切りに日本に行くことがスタンダードになれば、美容室に新たなバリューが生まれます。
価値のつくり方次第だと思うから、どんな時代が来てもOCEAN TOKYOがやることは変わらず「若者に夢をあたえる」ことだと思っています。