
美容室チェーンを展開するmirror ball(ミラーボール)とALBUM(旧・オニカム)は10月31日、持株会社であるSYNRA GROUP(シンラグループ)を親会社とする経営統合に合意した。これにより、両社を合わせた店舗数は全国151店舗となる。
両社はターゲット層や採用手法、出店戦略などに明確な違いを持ち、互いの弱点を補完する関係性があることから、経営統合でシナジーを創出できると判断した。mirror ballはヘッドスパや髪質改善に強みを持ち、全国展開や独立支援制度も整備。ALBUMはトレンド提案やSNS発信力、さらにアカデミーを軸にした育成制度に強みを持ち、都心中心に拡大を続けてきた。
両社は今後、教育・育成体制やシェアサロン事業の共有、購買によるコスト削減、グループブランド力を活かした集客強化などに取り組む。また事業承継の受け皿として、オーナー不在問題に直面する美容室を支える体制づくりも視野に入れる。
中野代表は新グループ名「SYNRA」について「心と信頼、そして森羅万象に美を見出す感性を大事にする」という想いを込めたと説明。「多様な美容企業が一緒になることでリーディングカンパニーを目指す」と語った。ALBUMの槙野光昭代表は「mirror ballとALBUMはターゲットも採用も異なり、まさに補完関係。互いの強みを活かし、美容師のキャリアの幅を広げたい」とコメントした。