花粧会、56回目の開催となる「ニューコレクション」で帯結びを披露

美容師による着付けとヘアメイク技術の研鑽を目的とした研究会「花粧会」が5月27日、窪田理容美容専門学校(東京)で「花粧会ニューコレクション 2026新趣帯結び&ヘア・メイク」を開催した。今年で56回目の開催となる同コレクションの会場に、美容関係者ら約160名が集まった。

今年のテーマは「伝統と未来」。選ばれし創定委員が1年間かけて創作した4つの帯結びを発表した。

〈Avenir(アベニール)〉モノトーンのスタイリッシュな振袖に、赤の差し色が映える。帯のひだの大きさは、着る人の体型によって変えることで勢いが生まれるという。失敗を恐れず、未来に向かって前進していく姿を表現。

〈Lumière(ルミエール)〉美しく光沢のある質感が映える帯結び。ひだは右から順に羽をつくっていくシンプルなプロセスだが、帯のかたさや厚さの違いで様々な表情を見せる。若々しさやかわいらしさが光り輝くように創作したという。

〈Caurage(クラージュ)〉新しい世界へ踏み出す勇気、あふれるパワーを表現。あざやかな色彩と、ファッション性のある着こなしが魅力的。お太鼓系の帯結びのため形崩れしにくい。垂先の3つの羽根をしっかりと広げて動きを出すことがポイント。

〈梅花黄蓮〉帯あげ・胸元をフリルやレースで豪華にするのがいまどきの流行だという。厳しい寒さを耐えぬいた、可憐な花を表現。手先と垂先でひだの大きさに変化をもたせることで動きが生まれる。

華やかで複雑に見える4つの帯結びだが、ベースはシンプルなものや古典的なものが多く、手先や垂先の独自の工夫がそれぞれの新しさ、若々しさをつくりだしていた。

続いて、花粧会のメイクチームによるブライダルのトレンドメイクの解説が行われた。ツヤや血色感が内からにじみでるような、多幸感のあるブライダルメイクがトレンドだ。

1969年に発足し、常に時代の変化に順応しながら進化してきた花粧会。その軌跡を体現するような、伝統と新しい発想を融合させたコレクションとなった。