浮世絵の見方が変わる 国際文化ギャラリーにて美容考古学の視点から展示を読み解く

国際文化ギャラリー(KOKUSAIBUNKA GALLERY)が2月26日、オープニング企画展「蒔絵婚礼調度展」の解説トークイベントを開催した。美容考古学研究所の村田孝子所長による、江戸時代後期~明治時代の道具や髪型、化粧から、社会的分類をユーモアを交えながら分かりやすく解説。その後、当時の風俗を描いた浮世絵を鑑賞しながら、古き良き時代の社会的情景に思いを巡らせた。
同イベントは、保存状態湿度を維持するため、参加者も少人数で開催となった。村田氏の美容考古学のレンズを通して、婚礼道具を中心に櫛やかんざし、髪飾り、そして当時の風俗を描いた浮世絵を歴史的風俗の資料として捉え、過去の日本美を振り返る。現代に馴染み深いべっ甲は普段本物を目にすることは少ないが、国際文化ギャラリーには薄さ3mm以下の希少価値が高い実物のべっ甲の櫛を展示。来場者からの質問に対して、くすっと笑うような物言いで笑いを交えながらも端的に事実を伝え、実りが多く第一回目となる解説イベントは成功を納めた。企画展は3月28日まで開催する。
■幕末旧大名家御輿入れ 蒔絵婚礼調度展
期間:2024年12月3日〜2025年3月28日
時間:12:00〜16:30(最終入館は16:00まで)
場所:東京都渋谷区神泉町1-2 国際文化学園6号館B棟2階
休館:土曜、日曜、月曜、祝日(学校行事の関係で日程等変更あり)
料金:500円(学生は無料)