知られざる「頭皮アートメイク」が薄毛や脱毛に悩む人を支える
薄毛や脱毛に悩む人を支える新技術「頭皮アートメイク」が注目されている。1月11日、「髪について考える日」に合わせて、頭皮アートメイク専門の看護師・月乃なつがメディア向け見学会を実施した。
頭皮アートメイクは専用の針と染料を使い、頭皮に微細な点を描いて髪の密度が増したように見せる技術だ。眉や口唇のアートメイクは聞き慣れていても、頭皮を対象とするこの手法は知名度が低い。見学会では、患者の悩みに寄り添うカウンセリングや施術プロセスを公開。参加者からは「薄毛に悩む顧客に提案できる新たな可能性を感じた」という声が上がった。
頭皮アートメイクの重要性は見た目の改善だけに留まらない。顧客の自信を取り戻し、生活の質(QOL)を向上させる点で美容師の役割にもつながる。月乃さんは「多くの人に知ってもらい、薄毛の悩みを解決する一助となりたい」と話し、技術の普及に意欲を見せた。
頭皮アートメイクは薄毛部位に対し専用の針と染料を使用し、頭皮に微細な点を描き自然な髪の毛のような仕上がりを目指す治療だ。薄毛に対する治療は通常、内服薬や外用薬、植毛手術等が中心であるが、頭皮アートメイクはこれらの治療を補完する形で用いることができる。
初回施術と2回目の間隔、1週間から2ヵ月程度で、通常2~3回の施術で完了する。仕上がりの色は通常2年程度維持され、自然で地肌が透けて見えない状態が保たれる。現在は黒を基調とした色が多く採用されているが、患者の希望や肌の色調、発色力に応じて色素の濃度を調整できる。
なおこの施術は、医療行為として厚生労働省が認定しており、医師または医師の指示のもと看護師が行う必要がある。そのため美容師自身が施術することはできない。