処理剤とは?【美容師のための業界用語集】
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処理剤について
処理剤は、髪のカラーやパーマなどの施術前、施術中、施術後に使用される化粧品で、さまざまな役割を果たす。主な役割は前処理、中間処理、後処理の3つのタイミングで使い分けられる。
前処理では、2つの主要な目的があり、まず、髪のダメージを保護し、カラーやパーマの影響を受けにくくするために高分子のPPTやCMCが使用される。また、薬剤の浸透を促進するためにpHを高める成分や角質を柔らかくする成分が用いられる。正しい前処理は施術のダメージを最小限に抑える。
中間処理は、パーマやストレートなどの2剤式の施術時に行われ、一つは、1剤の残留成分を除去して2剤の反応を促進することで、酸リンスやクエン酸、ヘマチンが使用される。もう一つは、中間水栓のタイミングで1剤の成分を流して、髪の栄養成分を補給することでダメージ補修とスタイルの持続を促進する。
後処理は、カラーやパーマが終わった最後のすすぎの際に行われ、ケミカル成分の残留を取り除き、後のダメージを軽減する。残留した成分を取り除くためにクエン酸やキトサン、ヘマチンが使用される。後処理を正しく行うことで、残臭の除去やカラーやパーマの持続、指通りやツヤに繋がる。
処理剤を選ぶ際には、お客様が求める質感や効果に合った成分を選ぶことが大切であり、処理剤同士の相性も考慮する必要がある。