癖毛とは?【美容師のための業界用語集】
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癖毛について
癖毛は、まっすぐではない髪質で、ハネやうねりが生じる特徴を持つ髪の毛のこと。癖毛の原因は主に先天的な要因と後天的な要因に分かれ、先天的な原因では、家族に癖毛の遺伝子が存在する場合、子どもが癖毛になる確率が高まる。後天的な原因には、加齢、ホルモンバランスの変化、食生活の変化、ヘアドライヤーやヘアアイロンなどが含まれる。
癖毛と直毛の違いは、髪の毛に含まれるタンパク質の構造にある。直毛は水分を含みやすいOコルテックスと水分を含みにくいPコルテックスが均等に分布するが、癖毛はこれらのタンパク質の分布が不均一であり、水分の量が低くなり、髪の毛のバランスが乱れてハネやうねりが生じる。
癖毛には波状毛(頭皮から大きな波状にうねる)、捻転毛(途中でねじれた形状)、連珠毛(太いところと細いところが凸凹した形状)、縮毛(一本一本が縮れている)など、さまざまな種類があり、これらの癖毛の特徴は髪質によって異なり、それぞれの癖毛タイプに対するヘアケア方法やスタイリングアプローチが必要となる。
基本的に癖毛を抑えるためには髪の毛の保湿が大切で、ヘア保湿剤やマイナスイオンドライヤーが役立つ。また、矯正縮毛剤は一定期間直毛に近い髪質を保つ方法として利用される。一方で、癖毛風のスタイリングやアレンジも人気で、癖毛を楽しむ人も増えている。