お客さまを大切に想うからオススメしたい!店販を得意にする方法
SNS世代ほど苦手な美容師が多い店販。自信を持って得意に変える方法について、Salon the O’s(サロンジオ)の代表・JIMONさんとスタイリスト・KAHOさんに聞く。
店販が苦手な新人美容師をやる気にさせるには?
神奈川県厚木市の中心駅として栄える本厚木駅より徒歩数分に位置するSalon the O’s(サロンジオ)。Z世代の代表3名からなるONE’sグループから2022年にアライアンス提携を結んで独立したのがSalon the O’s代表のJIMONさんだ。ONE’sグループは入社後、アシスタントではなくジュニアスタイリストとしてスタートする。独自のアカデミー教育によって、最短3カ月(平均で半年程度)でスタイリストデビューできるカリキュラムを導入している。Salon the O’sでは、新卒者の教育を担っているため、JIMONさんとトップスタイリスト以外は、新人美容師というスタッフ構成だ。
令和ならではの新形態サロンでは、店販教育にも力を入れている。その方針や教育についてJIMONさんに聞いた。
店販教育において、2つのことを重視しています。
まず、若手美容師は店販が苦手な人が多いです。その苦手な要因は、SNSによるコミュニケーション力の欠如が考えられます。また、美容ポータルサイトでの予約時に『静かに過ごしたい』など希望されると美容師側も話しかけづらくなってしまう。でも、世間話するのと、これから施術する内容や、技術、トリートメントに関して説明するのは別です。
なので1つ目はプロとしてお客さまにお伝えするという意識を持ってもらいます。
そして2つ目は、髪に負担のかかる施術をしたお客さまは、次回来店時もお客さまの髪の状態がよくなければ、希望するヘアスタイルにできない場合があります。そのリスクを減らすためにも店販品をおすすめすべきと教えています。
では実際にどうしているかというと、先輩が店販をおすすめする様子を真似して、実際にやってみて、身につけてもらうという実践方式だ。JIMONさんはその様子を見て、アドバイスしてブラッシュアップをはかる。Salon the O’sで店販売上ナンバーワンを誇るKAHOさんに店販のポイントを聞いた。
お客さまに店販の話をするときは、押し売りされた経験がある方もいるので、引き際は考えています。でも、どんな方に対しても『なぜこれを使ったほうがよいのか』という内容は必ず伝えます。次回来店も踏まえて、サンプルを渡して市販品との違いを実感してもらったりしています。
KAHOさん自身も店販品を普段から愛用し、そのよさだけでなく、お客さまの髪に合ったアイテムを提案しているのは、美容師でなければできないプロ目線だ。提案のコツについては下記にて紹介する。
店販売上1位のKAHOさんに聞く
提案のベストタイミング
希望のヘアスタイルに叶えるためには、サロンでトリートメントするだけでなく、日々のセルフケアをしっかりしてもらうことが大事です。お客さまのためを思ってオススメしているうちに売り上げ1位になっていましたが、最初は自分の言葉でどう伝えるかを店販売上が高い人から聞いて工夫を重ねました。やっぱり自分自身、スティーブンノルが大好きなので、いいものは勧めたいという気持ちが大きいですね。
わたしが店販品をオススメするときに特に大切にしているタイミングが3つあるので、ご紹介します。
①カウンセリング
最初のカウンセリングで髪の悩みやダメージレベルを確認。普段からトリートメントをしているかも聞く。毎日のシャンプーを変えるだけで悩みを解決できる場合もあるので、このタイミングで顧客に合った店販品を提案。
②ドライ
店販品の使い方を説明しながらドライする。迷っている場合はここでもうひと押し。ブリーチなどダメージレベルの高い施術をした場合は、ほかのアイテムも合わせて紹介する。
③会計
レジ横の棚の前で、該当アイテムと価格を説明する。顧客の予算を把握することも重要だが、仕上がりもよく、一番売れているアイテムであることを伝えると買っていく人が多いそう。
店販はとにかく実践が大事です。
そして、その様子をきちんとチェックして、アドバイスすることも重要。
そうすればいつの間にか店販が得意になっているはず!
- Profile
- JIMON
Salon the O’s代表
1992年4月28日生まれ。茨城県出身。山野美容専門学校卒業。都内2店舗を経て、株式会社ワンズ入社。2022年6月に社内独立し、Salon the O’s(サロンジオ)オープン。
- Profile
- KAHO
Salon the O’sスタイリスト
2000年7月12日生まれ。千葉県出身。千葉ビューティー&ブライダル専門学校卒業、東京ビューティーアート専門学校通信課程卒業後、株式会社ワンズ入社。現在、Salon the O’sスタイリスト。
お問い合わせ先
スティーブンノル プロフェッショナルは、コーセーが今までの化粧品開発で培ったさまざまなテクノロジーと理想を、美しい髪づくりに応用したヘアサロン向けのプロフェッショナルヘアケアブランドです。
株式会社コーセー
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- 執筆者
- 有希牧野