「あ、この人、仕事できるんだろうな」と思わせる6つのスキル
そろそろ夏休みという方も多いでしょう。
あいにく今年も遠出は難しそう、近場で過ごそうかな……思っている美容師さんに朗報です!
このたび株式会社HuBeauuuおよび株式会社Ashantiでサロン経営をしている北村嘉崇(きたむらよしたか)さんが、『脳内編集力』という書籍を8月12日に発売します(マネジメント社・刊)。
この本、冗談抜きで人生が変わります……。
実際に私も読んで
・ネガティブ思考でなくなったから毎日楽しい
・ダイエットに成功した
・将来に向けて今何をすべきか明確になった
それもこれも、本書を読み終えて「とある思考」を少しずつ使えるようになったからです。
「もっと稼ぎたい」「誰よりも早くデビューしたい」「店舗を拡大させたい」。意欲的で実行力がある美容師さんが、この「とある思考」を手に入れたら鬼に金棒かもしれません。
そこで、著者に「美容師さんならこう使ってほしい」という視点で、本書の使い方を聞きました。
この本は、仕事でも人生でもうまくいく人の思考は共通しているのではないか?という仮説に基づきまとめたものです。
上記の「とある思考」とは以下のイラストを指します。私たちの「今」は自らの「過去の選択」の結果です。人間は1日9000回の選択をしていると言われていて、その選択の結果が今の自分をつくり上げています。
新しい行動パターンは新しい思考パターンからしか生まれません。
つまり、多くの方は「全自動選択機=気づかない思考パターン」に縛られていて、いつも通りの結果になりがちなんです。同じ失敗を繰り返すのがその典型ですね。でも、行動に移す前に立ち止まる勇気を持つ。
具体的には「さて、どうしよう?」と自分に問いかけるのが「脳内編集」の第一歩になります。この一言が、新しい思考パターンをつくる源泉になります。
「さて、どうしよう?」は、成功を手繰り寄せる魔法のフレーズです。たとえば、出勤していつものルーティンワークをするのではなく、業務に臨む前に「さて、どうしよう?」と問いかける習慣=クセを身につけると行動が変わって結果が変わるそうです。また、このスキルを使いこなす前提として「なりたい姿=明確なビジョン」と「絶対に成し遂げる=確固たる意志」を持つことが重要です。
「さて、どうしよう?」と自分に問いかけたら、「行動を起こすにあたり、どの思考パターンでいこうかな?」と考える必要があります。この思考パターンは6つあり、以下に1つずつ解説します。
①考える「プロセス」を変える
②考える「階層」を変える
③考える「視点」を変える
④考える「組み合わせ」を変える
⑤考える「捉え方」を変える
⑥考える「OS」を変える
①考える「プロセス」を変える
北村さんが以前に勤務していたサロンで実際にあったエピソードです。
「アシスタントのうちに誰よりも売上をつくる!」と意気込むスタッフがいました。そのアシスタントはカットトレーニングを中断して、デビュー前にペールトーンのヘアカラー売りでインスタを投稿。するとそれを見たお客がその子を指名して月売上120万円を達成しました。その店は業務委託サロンだったので、報酬の手取りはなんと60万円。売上目標のためにカットという「プロセス」を迂回した好例です。
アシスタントで手取り60万円ってすごくないですか?これは<span class=”markerYellow”>明確なビジョンがあり、実行する順序を変えたから達成できました。
②考える「階層」を変える
いわゆる「ロジカルシンキング」にあたり、ツリー構造やピラミッド構造などをイメージして考えるスキルです。明確なビジョンがあっても、途中で思い悩んでしまうことがある思います。そんな時、原因を掘り下げて見つけられるスキルを紹介します。
北村さんの実体験に基づくエピソードです。
「会社を辞めたい」と後輩から相談を受けた北村さん。なぜ辞めたいのか理由を尋ねると、様々な視点からたくさんの不満が出てきたそうです。この会話をツリー構造で考えると以下のようになりました。
改善点を論理的に導き出すために、一見複雑にからみあった糸をほぐしてあげて考える階層を変えると、物事に対する見方も変わってくるそうです。
③考える「視点」を変える
これはアシスタントの方にぜひ活用してもらいたいスキルです。入社した際、スタイリストデビューした時にどんな感情を持っていたいですか?「あの時頑張ったから今がある!」こんなふうに思えていたら、きっとあなたは満足した状態でデビューできたという証拠。最高ですよね。その他にも、以下のような視点があります。
①相手の視点で考える
目の前の人の立場になって考えると、自分勝手な人、という周囲の評価を打ち消せる
②第三者の視点で考える
モノゴトを客観的に把握するようになると、冷静に判断できる、全体を把握できている、洞察力がある、と周囲から評価される
③自分の内側の視点で考える
自分の気持ちに目を向けることで、感情と向き合ったうえで仕事に取り掛かることができる
このスキルはサロンワークのカウンセリングシーンでも、社内の先輩後輩のコミュニケーションでも大活躍間違いなし! 相手からの信頼を近道して得られるようになるスキルです。
④考える「組み合わせ」を変える
北村さんが現在経営しているサロンでのエピソードです。
集客を今より3倍に増やしたいと思い、カット&カラーのメニューに今話題の超音波アイロンを使ったトリートメントメニューを組み合わせました。結果、単価も集客もアップしました。
自分が提供している技術に何を組み合わせたらさらに価値が上がるのか? 美容師さんならとても身近な問題だと思いますが、このスキルを意識的に使えるかどうかで結果は変わります。
⑤考える「捉え方」を変える
「離職率が高いサロン」これを聞いてどう感じますか? 会社に期待できない、人間関係が悪い、教育に刺激がない……きっとこんな印象でしょう。でも、このスキルを使うとどうでしょうか。
離職率が高い⇒先輩が少ないから次のステップが踏める、すぐに夢が叶う
人間関係が悪い⇒コミュニケーション能力が身に付く
教育に刺激がない⇒人に影響を与えることができる
このように前向きに捉えることができます。ピンチはチャンスってやつです!僕は「ピンチ=自分への修行」だと思っています。
⑥考える「OS」を変える
皆さん、憧れの美容師さんはいますか? もしいるなら今日から2カ月間、その人の生き方を完コピして生活してみてください。 すると、その人の価値観が見えてきます。その時の自分の感情に注目してみてください。
価値観に違和感がない⇒本来の自分が受け入れている生き方
価値観に違和感がある⇒偽りの自分を演じている生き方
無理に偽りの自分を貫き通すと、エネルギーに限界がきて爆発してしまうそうです。そうなる前にも「違うかも?」と少しでも感じたら、自分が受け入れられる生き方を探すことがチューニングポイントだそうです。
以上が、「さて、どうしよう?」+6つのスキルの概要です。本では具体的なケーススタディをたくさん入れて、300ページ以上のボリュームでまとめましたので、読んでいただけたら嬉しいです。今年の正月に、連日朝から晩までマクドナルドにこもって書き上げた結晶ですから(笑)。
ところで、このブログを執筆した編集部の小林さんも「脳内編集力」を使ってダイエットに成功したそうですね?
私、朝食にアイスを食べて出勤するくらいアイスが好きで。でも来週までにあと2キロ減らす、だからアイスは禁止。絶対に食べない!という意識でいたら結局食べちゃって……でもその時この本を読んで、OSを変えるスキルを使ったらダイエット成功しました!
-小林流「OSを変えるスキル」を使ったダイエット方法-
朝からアイスは絶対に食べちゃダメ⇒朝はヨーグルトを食べよう!
こんな感じでポジティブに言葉を変換して、考える仕組みを変えました。すると前向きな気持ちでダイエットできました。
脳は否定語を使えば使うほど、意識し始めるので逆効果なんです。「否定⇒肯定」に脳の中の言葉を変換すると好結果を導きやすいです。
この夏は筋トレよりも脳トレ。能天気ならぬ脳・転機で人生を好転させる「思考スキル」を身につけませんか?
-もっと詳しく知りたい方は-
- Profile
- 北村嘉崇
㈱HuBeauuu及び株Ashanti代表取締役
きたむらよしたか/1981年11月28日生まれ。東京大学農学部卒業、東京大学大学院農学生命科学研究科生圏システム学専攻修士課程修了後、産業技術大学院大学産業技術研究科創造技術専攻修了。新卒でアクセンチュア株式会社に入社するも、優秀な上司の働きっぷりに自信喪失、まったく活躍できないダメ新入社員となり4年弱で逃げるように退社。その後、コーチングスキルに出会い、自己投資の重要さを知る。論理思考やデザイン思考、U理論、ワークショップデザイン、NLP、NVC、脳科学、心理学、瞑想など幅広く学び、それらを掛け合わせることで本質的で効率的な結果を出せるようになり社内外から高く評価されるようになった。
これまで4社のファンド投資先の企業価値向上に貢献。働く人の「いま」と「将来」を第一に考え、経営戦略の立案と実行にとどまらず、経営幹部や個人へのトレーニングやコーチングを通じて夢や目標を実現させている。AB&Company(美容室チェーンAgu.)を経て現職。