hodosという思想 —— 流の時代を生き抜く「hodos流儀」

hodosという思想 —— 流の時代を生き抜く「hodos流儀」

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連載:hodosという思想

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美容師として、技術だけでなく「どう考えるか」を問い直してきた〈hodos〉(ホドス)の山下純平さん。練習や営業に追われる毎日では、立ち止まって考える余裕はなかなかない。だからこそ問いに向き合うことが、美容師にとって欠かせない、と山下さんは語る。

サロンワークや生き方を見直すヒントを全3回にわたって綴る連載「hodosという思想」最終回のテーマは“流儀”。

山下純平  @yamashita_hodos 1986年千葉県生まれ。日本美容専門学校卒業。都内サロンを経て2014年に渋谷〈nanuk〉のオープニングスタッフとして参加。ディレクターを務めたのち独立し、2021年に南青山で〈hodos〉をスタート。現在は〈hodos ephemera〉〈hodos Experiment〉と合わせ3店舗を手がけ、感度の高いデザインワークで注目を集める。

これまで1部・2部を通じ、悩める美容師の皆さんの声に向き合ってきました。「今のままでいいのか」「何を目指すべきか」。その答えの根源は、常に「自分への問い」の中にあります。

hodosが大切にしているのは、次の3つのサイクルです。

  • 思想: 自分に問い、核(コア)を固める
  • 審美: 追求とアウトプット精度を高める
  • 哲学: 言葉を学び、思考を言語化する

《考え方(哲学)を変える。言葉を変える。》

自分を変える準備は、できていますか。

必要なのは、少しの勇気と「腹を括る」覚悟。
メンタルを意識だけで変えようとせず、仕組みとして日常に組み込むことです。

かつて美容業界は「教育産業」とも呼ばれてきました。しかし、その形は大きく変わりつつあります。SNSを開けば、無料でいくらでも技術が学べる時代だからです。

 

ただし、そこには大きな罠があります。

「知っている」と「できる」は、まったくの別物です。

SNSという娯楽の中で時間を溶かすのではなく、あふれる情報から「何を捨てるか」を選び取ってください。

これからの教育者に求められるのは、網羅した知識の中から自社の、あるいは自分の「流儀」に必要なものだけを抽出する力です。

多様性や自主性。
これまで大切にされてきた価値観は、もちろん今も重要です。しかし、そのうえでどう生きるか。

私は、2026年を【流(りゅう)の時代】と捉えています。(勝手な造語ですが)

単なる「個」の集合体ではなく、同じ「流儀」を共有する集団。流行(Fashion)という一過性の波に乗るのではなく、自分たちのスタイル(Style)という“流れ”をつくり、貫くこと。

 

「流儀」とは、その人や組織が持つ、独自のやり方やしきたり。
細部にまでこだわり、想像力を働かせる。そんな「流儀」を持つサロンこそが、お客さまや仲間に選ばれ続けると、私は信じています。

「自分らしさ」を見失いそうな時は、一旦立ち止まって本を読むことをおすすめします。SNSで流れてくる断片的な情報ではなく、一冊の本に宿る著者の感情や知見に触れる。

それは、美容師としても、ひとりの大人としても磨き続けるべき最強の武器「洞察力」を育ててくれます。

「この人はいま、どんな言葉を欲しているのか」

 

その答えを導き出すセンスは、本や映画を通して感情を擬似体験することでしか養われません。
2026年、たくさんの本を買ってください。映画を観てください。それがあなたの血肉となり、「Only 1」でありたい理由を支えてくれます。

説明が必要になったときも、自身の中から出た言葉を編めば良い。

3部にわたるこの連載も、今回が最後です。 まずは、このような場をくださったボブログ編集部のみなさま、そして共に切磋琢磨し、私を支えてくれる仲間に心から感謝します。

そして何より、現場で悩みながらも前を向こうとしている読者の皆さん。

私にとってhodosは人生の一部であり、ご縁で出会った仲間やお客さまと過ごす時間はかけがえのないものです。

それぞれの場所で、限られた人生の最適解を探しながら、共に良い流れをつくっていきましょう。

こだわりから始める。
流儀を作る。

その先に、自分が奮い立つ場所がきっとあります。
2026年、最高のスタートを切りましょう!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

山下 純平
執筆者
山下 純平

1986年千葉県生まれ。日本美容専門学校卒業。都内サロンを経て2014年に渋谷〈nanuk〉のオープニングスタッフとして参加。ディレクターを務めたのち独立し、2021年に南青山で〈hodos〉をスタート。現在は〈hodos ephemera〉〈hodos Experiment〉と合わせ3店舗を手がけ、感度の高いデザインワークで注目を集める。

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