
特集「ツヤの方程式」vol.4、ラストを飾るのは、〈Miyu’s Shibuya Flag〉笠井諒多さん。
ブリーチなしでつくる赤系カラーと、髪質改善の両軸でツヤ髪を発信し続けてきた笠井さん。今回は、”酸熱トリートメント×カラー”で魅せる上質なツヤの秘密を聞きました!
1995年生まれ。愛知県出身。中日美容専門学校を卒業後、都内1店舗を経て、ミユーズシブヤフラッグ(Miyu’s Shibuya Flag)の立ち上げに参画。代表を務める。赤系カラーと髪質改善を自身の推しメニューとして提案。過去、髪質改善の研究のため、月にモデルを100人呼んだことも。


僕のお客さまの大半は、深い赤系のカラーを求めて来店します。シルエット以上に、手触りや見た目の質感を求めている方がほとんどです。
そこで、僕が提案するのは、酸熱トリートメントと組み合わせた上質で深いカラー。1本1本が整うことで、髪の重なりに自然な束感が生まれ、立体的で奥行きのあるツヤを生み出します。

ベルベットなツヤは、柔らかい上質な手触りと奥行きのある深い光沢感がポイント。それらを演出するために、質感を酸熱トリートメントを使って質感を整え、カラーで深みを出します。
今回は、弱酸性域の酸熱トリートメントを使います。髪のダメージや頭皮への刺激を抑えて、ヘアカラーと同時に施術をしていきます。

カウンセリングでは、「クセの種類」「ダメージの度合い」の観点で髪の状態を確認して、適切な施術を見極めます。上質な深みカラーで見た目を仕上げるだけでは、ツヤは生まれません。ベルベットなツヤを生むためには、髪自体にハリとコシを出す必要があります。
「ストレートヘア×深みカラー=まとまりのあるツヤ」は上質さを演出するための鉄板コンビ。今回のモデルさんのアンダートーンは10~11レベルで、鮮やかな色が出やすいため、トーンダウンして深みを調整します。日頃のホームケアでベースは整っているため、酸熱トリートメントを提案します。

今回、酸熱トリートメントで使用するのは「サブリミック サロンソリューション ヘアケア」。傷んだ髪は、内側のタンパク質が流れ出てしまっている状態。髪1本ずつの形状を整えて、補修成分を注入することで内側から髪を補修してくれます。

加温と2剤の塗布が終了し、続いてカラー剤の塗布。今回は、毎年秋に人気のピンクブラウン。甘いピンクの色味をブラウンで引き締めて、大人な印象へ仕上げていきます。暖色系の選択肢のひとつとして、赤みが強すぎると感じるお客さまの場合に提案しています。



この時点で、ハリとコシが出ています。酸熱トリートメントの仕上げとなるアイロンワークは、熱を均等に通すことが最重要。コツは、プレートを髪に付けずに予熱で仕上げていくこと。ストレートブラシでテンションをかけながら、アイロンスルーします。
うねりや広がりを抑えた自然なストレートが完成。毛先までしっとりとまとまり、指通りも良い仕上がりとなりました。




酸熱トリートメントで髪の内側からハリとコシを引き出し、ベースを整えながら、カラーで深みと奥行きをプラス。内側と外側、両方からのアプローチによって髪がツヤっぽく重なり、立体感が出ました。
上品で深みのある暖色はハリとコシがあるツヤ髪と相性が良く、ベルベットのような光沢感を生み出します。
- 執筆者
- LOMARM
