ハイトーンカラーで生産性UP! IROJIKAKEおすすめメニュー展開術

ハイトーンカラーで生産性UP! IROJIKAKEおすすめメニュー展開術

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2022年に発売したジェルベースのアルカリカラー「IROJIKAKE」。シャンプー台での時短施術が可能で、サロンワークでの生産性が向上すると評判だ。

ハイトーンカラーで生産性をどのように向上させているのか? サロンワークでの使いこなし方とiLe. 武田響さんのお勧めレシピを解説する。

Contents

こんなシーンで仕掛ける! IROJIKAKE

トレンドに敏感なハイトーンカラー層だけでなく、ハイトーンカラーやデザインカラーにこれからチャレンジしたいと考えているハイトーン未経験客にも提案しやすく、新生活に入りカラーチェンジしたい女性たちの背中を押してくれるIROJIKAKE。

まずはお客さまの要望別に、どのようにIROJIKAKEが提案できるかを見ていこう。

「短時間で雰囲気を変えたい」お客さまへ

IROJIKAKEはシャンプー台で時短施術が可能

ブリーチ剤を流した後、シャンプー台を一度起こして、シャンプー台で根元のみIROJIKAKEをハケで塗布。再度シャンプー台を倒して全体に馴染ませる。

親水性のジェルカラーのためウエット毛に対し弾くことなく素早く馴染み、時短施術が可能。塗りムラも起きにくい。

「いきなり全頭ブリーチは不安」なお客さまへ

IROJIKAKEはインナーカラーなどのデザインカラーで使いやすい

ハイトーンカラー経験のないお客さまの中には「いきなり全頭ブリーチは不安」と感じる方も。インナーカラーなどのデザインカラーで使いやすいIROJIKAKEなら、ハイトーン未経験客がチャレンジしやすいポイントカラーを提案できる。

IROJIKAKEはアルカリの配合量を抑えているため、ハイライトやインナーカラーを入れてもベースがリフトしないので色移りしにくく、全頭ブリーチが不安なお客さまにデザインカラーを提案しやすいヘアカラー剤。

染料特性やジェル基材を採用していることが残留のしにくさにつながり、ハイトーン未経験客にも提案しやすい特徴がある。

インナーカラー
フェイスフレーミング

「傷んで見えたくない」お客さまへ

IROJIKAKEはみずみずしくツヤめく色が出せる

IROJIKAKEは毛髪表面が染まるジェルベースのため内部反射が少なく、コーティング感あるみずみずしくツヤめく色が出せる。

また、アルカリの配合量を発色に必要な最低量に抑えているため毛髪強度を損いにくく、切れ毛や過度なダメージが起きやすいブリーチ毛との相性が良いのが特徴。

「いろんな色を楽しみたい」お客さまへ

IROJIKAKEは残留が少なく、脱染しやすい

IROJIKAKEのVIVID LINEはビビッドな発色を叶えながら、塩基性染料や酸性染料を配合していないため残留しにくい。特に残留しやすい赤系のカラーも1カ月後には色落ちしているため、さまざまな色味にチャレンジしたいMZ世代に次回提案とあわせて楽しんでもらえる。

フェイスフレーミング✖️ギャラクシーブルー

日頃よりサロンワークでIROJIKAKEを使いこなしているiLe. 武田響さんのお勧めレシピがこちら。

レシピ解説:
希望色に合わせVIVIDLINEの「クリア」は等倍〜20倍で調整。今回はブルーの印象を強めたいため10倍で設定。


ムーン✖️ローライトでつくる立体ショート

レシピ解説:
・ベース → ベースのムラ補正として「キャメル」を使用
・ローライト →「ムーン」で黄味を補正しながら紫味のニュアンスをプラス

トータルで施術時間が30分〜1時間短縮できる!

前述の通り、IROJIKAKEはシャンプー台でオンカラーを行うことで施術時間が短縮できる他、オンカラーの放置タイムも5分と短い。

ベースカラーとローライトを入れたこのモデルの場合、トータルで30分〜1時間の時短が可能に。

・オンカラー塗布 
→IROJIKAKEはジェル基材で塗りやすい。ベースとブリーチ部分の塗り分けがある場合はデザインによって20分〜30分の塗布時間の短縮が可能。

・オンカラー放置
→5分で発色のIROJIKAKEなら、通常のオンカラーより放置時間が10〜20分短縮できる。

グリーンからでもチェンジできるやわらかチャームピンク

レシピ解説:
ピンクを強く出しすぎたくないため、「クリア」は20倍で設定


グレーでつくる“くすみ”ラベンダー

レシピ解説:
・根元 → 根元だけ色味が強く出すぎることを防ぐため、「キャメル」でブラウンコントロール
・中間〜毛先 → VIVID LINEで淡いラベンダーを表現するため「ゴシックパープル」は少なめに使用

ブーケ✖️裾コバルトグリーン

レシピ解説:
・ベース → 希望色に合わせBEIGE LINEの「クリア」は等倍〜5倍で調整
・毛先 → 毛先以外はBEIGE LINEのため「コバルトグリーン」が濃く出すぎないよう「クリア」は15倍で設定

アンバー✖️ネーブルオレンジでつくる深みオレンジ

レシピ解説:
「ネーブルオレンジ」でオレンジの印象を強める

IROJIKAKEここが“すごい”まとめ

●サロンの生産性の向上に貢献!

・ジェルベースで塗布時間が短縮できる
・シャンプー台でもハケでも塗布できて効率UP
・5分放置でしっかりと発色


●ブリーチしても傷んで見えない!

・「水光感ジェルベース」でみずみずしくツヤめく発色
・アルカリの配合量は最低量
・ダメージを抑制
・VIVID LINE は塩基性カラーのような鮮やかな発色を 楽しめる上、残留しにくい



こんな場面でIROJIKAKEメニュー

お客さま

ハイトーンカラー未経験だけど、ダメージしにくいならやってみたい!


メニュー例

「ケアブリーチ✖️ジェルカラー

ケアブリーチ後、オンカラー時にIROJIKAKEを使用することでダメージを抑えながらダブルカラーが行えるメニュー。


推奨料金:「ケアブリーチ料金」+¥1,000


お客さま

着替えるように髪色を楽しみたい!

メニュー例


「45分で帰れる時短オンカラー」

45分=カラー塗布〜仕上げまでの時間
※ブリーチ施術を行わないメニュー



ブリーチ履歴のあるお客さまにIROJIKAKEでオンカラーをして、通常のオンカラーより短い時間で施術を完了できるメニュー。

推奨料金:「通常のオンカラーメニュー」料金

武田さんの使いこなしが知りたい! IROJIKAKE Q&A

RECIPE

ーー根元と毛先で塗り分けしますか?

武田 響

ジェルベースで緩い剤のため、塗り分けはしません。ただ、根元にキャメルを追加で使うことはあります。

キャメルでブラウンコントロールを行うと、根元に色が入りすぎることなく、根元だけ彩度が高くなることを防げます。

ーー根元のコントロールはどうしていますか?

武田 響

リタッチブリーチで明度を上げ切ることが大事です。根元は17.5Lvまで明度を上げられればキレイに仕上がります。




ーーアンダートーンに左右されないためには?

武田 響

ブリーチでアンダーを整えることが大前提ですが、アンダーにムラがある場合はムラが目立ちにくい色味をチョイスします。

ギャラクシーブルーとキャメルはムラが目立ちにくくておすすめ。




ーーブリーチではなく、脱染剤を使った場合の仕上がりはどうですか?

武田 響

根元はブリーチ剤、毛先に脱染剤を使うこともあります。見た目だけでは判断できないこともあるので、脱染剤を使う前にどれくらい色素が抜けるかは必ずストランドチェックを行います。

同系色のオンカラーは脱染剤での施術を取り入れやすいですね。

TECHNIQUE

ーージェルベースの剤を使ったことがありません。セット面で塗布するには剤が緩すぎたりしませんか?

武田 響

僕はシャンプー台で使うことが多く、塗りやすいテクスチャーです。シャンプー台が埋まっているときや、濃いめに色を入れたいときはセット面で塗布しています。

力を加えると粘性が緩く変化する特徴はありますが、セット面でも塗りにくいと思ったことはありませんね。




ーーシャンプー台で塗布するとき、ネープが塗りにくいことがあります。

武田 響

ブリーチ剤を流した後にシャンプー台を一度起こして、全体の根元とネープはハケで塗布しています。

塗布タイムはシャンプー台を起こした状態で3分、シャンプー台での全体塗布は5分~7分くらいです。

武田さんが思う「IROJIKAKEが時代に合っている理由」とは?

1 ) 発色が早い
2 ) ジェルベースで塗布時間も短縮できる
3)  塗布ムラが出にくい
4 ) コーミングストレスがなくダメージを軽減
5 ) ツヤめく発色
6)  残留しにくく、カラーチェンジがしやすい

中でも「5分放置でキレイに発色するヘアカラー剤」であることが今の時代に合ったヘアカラーだという。

武田 響/たけだきょう / iLe. スタイリスト
Profile
武田 響/たけだきょう

iLe. スタイリスト

1993年6月5日生まれ。宮城県出身。仙台理容美容専門学校卒業。ブリーチカラーが強みの仙台市のサロンを経て、25歳で上京。都内2店舗を経て、2022年8月にiLe.入社。ブリーチテクニックを駆使し、これまで何百人もの複雑履歴に対応してきた。2021年8月、オンラインサロン「PARTY」を立ち上げる。ブリーチテクニックとカットテクニックと組み合わせたデザインカラーに定評があり、オンラインだけでなく全国各地のセミナー講師としても活躍中。

YAHAGI
執筆者
YAHAGI

ほぼ毎日WEB記事、ときどき単行本。

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