〈レディーススタイリング部門〉トップに躍り出た新星「ロア ザ オイル」が放つ香りの高揚感

〈レディーススタイリング部門〉トップに躍り出た新星「ロア ザ オイル」が放つ香りの高揚感

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編集部では都内90サロンを対象に「2024年に最も売れた店販商品」についてアンケート調査を実施した。カテゴリは「シャンプー・トリートメント」「レディーススタイリング剤」「メンズスタイリング剤」「ヘアツール」の4つ。その中で今回は「レディーススタイリング」部門の結果発表を行う。

写真:シミズエリオ

ベストプロダクトアワード2024
レディーススタイリング部門

1位は、ジェイドジャパンの「ロア ザ オイル(LOA THE OIL)」。昨年3月に発売した新鋭が頂点の座に駆け上がった。2位はナプラの「エヌドット(N.)」、3位はウエラ プロフェッショナルの「ルミナススプレー」がランクインした。

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質感が基本、香りが心を掴む

依然として人気を保つウェットスタイリングだが、ハイトーンカラーからベージュ・ブラウン系カラーへの移行が進む中、セミドライな軽やかな質感にも注目が集まっている。これまでの濡れたような質感に代わり、ナチュラルなツヤを保ちながらも軽さや柔らかさを感じさせる仕上がりがトレンドだ。髪本来の美しさを引き立てる「ツヤ感」と「軽さ」の絶妙なバランスをもつ製品が顧客の心を掴んだ。

そして、製品選びの決め手として“香り”の重要性は高まるばかりだ。1位の「ロア ザ オイル」はその香りの良さが非常に高く評価され、使うたびに特別感を感じられると好評を得ている。また昨年1位だった「トラックオイル」も金木犀の香りで話題を集め、香りが製品の付加価値を大きく左右することを裏付けている。サロン内の香りがブランドイメージの一部として機能するケースも増えており、単なる付属機能ではなく顧客体験全体を彩る要素として影響を与えているようだ。

以下に人気の理由やサロンの取り組み、編集部が注目するピックアップ製品を紹介する。価格は編集部調べ。

1位「ロア ザ オイル」

ブランシュ

ロア ザ オイル ブランシュ(100mL/5500円)

天然由来のオイルで調合された「ロア ザ オイル」は、香りへの評価が最も高かった。香水のように香りを纏えるパフュームオイルとして、インフルエンサーを中心にSNSで話題となりサロンでも欠品や購入制限が相次いだ。

その魅力の一つは香りの持続時間。約6時間という長い持続力があり、ヘアケアを超えた香水のような使い方が新しい。また、「『ロア ザ オイル』の香りをフェイスシートに付け、香りを選べる体験型のアプローチを採用した」という回答もあり、店舗での香水選びのような体験を提供し顧客の購買意欲を引き出している。

2位「エヌドット(N.)」

ポリッシュオイル

エヌドット ポリッシュオイル(150ml/3740円)

ウェットな質感を代表するスタイリングアイテムとして、確固たる地位を築いている「ポリッシュオイル」。2017年の発売以来、その仕上がりのツヤ感と絶妙なウェット感が顧客の支持を集め、ロングセラーとなっている。

ここ数年、ヘアオイル市場は飽和状態にあり、各製品の差別化が求められる中で、「ポリッシュオイル」はある種の“王道的スタンダード”なポジションを確立している。その確かな実績とシンプルな使いやすさを背景に、アンケートでは「継続で購入される方が多い」といった声が多く寄せられた。

3位「カラーモーション+」

ルミナススプレー


ウエラ プロフェッショナル カラーモーション+ ルミナススプレー(200ml/1980円)

「一瞬でツヤツヤになる」とTikTokやX(旧Twitter)でバズりロングブームとなっているルミナススプレー。昨年に続き3位にランクインし、ヘアスプレー単品で見れば他を圧倒する“一強状態”を保っている。

アンケートでも「簡単に効果がでて、誰でも使いやすい。価格も1980円と手が出しやすい」「艶出しスプレーとして使いやすく、指どおりの効果も実感しやすい」といった声があった。即効性のある美しいツヤと、なめらかな指通りを同時に叶える点が、多くの顧客の心を掴んでいる。

ピックアップ

「シン ピュルテ(SINN PURETÉ)」
トゥーグッド マルチベネフィットオイル

JIMOS

トゥーグッド マルチベネフィットオイル(50mL/3850円)

ピックアップは、肌にも使用できるマルチなオイルとしてまさに“トゥーグッド”な「シン ピュルテ」。2022年の発売後から取り扱いサロンを急速に伸ばし、香りから始まる新しいビューティーケアとして存在感を増している。

アンケートでも「デザインが可愛いのと香りが良い」といった声が多く、持っているだけで満たされるインテリアのような所有感がある。高価格帯ながら、顧客の美容意識やライフスタイルのプレミア化にマッチした製品だ。


次回はメンズスタイリング部門を発表する。

木村 麗音
執筆者
木村 麗音

日本美容専門学校を卒業後、都内ヘアサロンでの勤務を経てキャリアを転換。少年ジャンプ編集部で3年間編集アシスタントを務める。その後、髪書房に入社しウェブメディア「ボブログ」の編集およびメディアマーケティングを担当。

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