日本人の7〜8割がクセ毛と言われています。
クセはデザイン次第でおしゃれに見えるものですが、サラサラな髪質への憧れがあったり、綺麗なロングにしたいという場合には「クセ」はなかなか困りもの。
また、白髪やエイジング・日々のアイロン等によるダメージもクセやうねりにつながるため、日々の扱いづらさを感じる方も少なくないはずです。
そんな時代にフィットするのが「酸性領域」のストレートパーマ。
一時期トレンドとなった「酸熱トリートメント」から続く『美髪』『髪質改善』ブームの影響を受け、日本人のクセやうねりの悩みを解決する施術として注目を集めています。
今回技術を見せてくださるのはDaB 銀座店マネージャーの近藤正大さん。前述のような髪の悩みをもつ20〜50代の幅広い顧客を持ち、社内の薬剤研究チーム「パーマラボ」の代表も務めるほど薬剤知識が豊富。
今回はそんな近藤さんの豊富な知識をもとに、近藤さんのもとに集まる「あるあるお悩み」の解決方法についてご紹介していきます!
この記事は、(有)オレンジコスメとのタイアップ記事です。
お客さまからよく聞く「あるある悩み」とは?
ーー早速ですが、近藤さん、宜しくお願いします!
宜しくお願いします!
あるある悩みですよね。いろんなケースがあるので一概には言えないですが、
内側や片方だけうねる、とか前髪が分かれてしまう、とか「扱いづらさ」に関するお悩みが多い印象ですね。
あとエイジングによる髪質の変化などを言われるお客さまも増えてきました。
ーー私(編集部)もクセ毛なので大変共感します! その扱いづらさはどんな原因パターンがありますか?
これもさまざまあるのですが、
もともとのクセ、エイジングによるうねり、アイロンによるダメージなど、
大まかに分けるとこの辺りが多いですね。
ーーそうなると、原因となるもので使用する薬液などが変わったり、見極めが難しくなりそうですね…。酸性ストレートが難しい技術だと言われる要因もこの辺りにあったりするのでは……。
簡単、とは言い難いですが、最近の酸性領域の薬液の進化によって可能性は広がってきたと思います。
縮毛矯正をするほど強いクセではないけれど、トリートメントでは伸ばせないような髪質の方は非常に多い。弊社のパーマラボではそういうクセの度合いと適する薬剤の組み合わせを体系化しているので、スタッフへの落とし込みもシンプルになりました。
お客さまの悩み解決に直結し、その提案のハードルも低くなり、デザインもつくれる。パーマ技術の提案幅は無限にあるなと感じます。
ーーますますどんな技術なのか気になってきました!では実際の施術も教えていただきましょう!
【施術編】よくある悩み「前髪の割れ」「ジリつき」
Beforeの状態確認と「気になる部分のチェック」
今回のモデルさんのケースを見てみましょう。
Before
モデルさんのお悩みまとめ
・捻転毛クセ毛特有のジリつきあり(顔周り付近)
・前髪が割れやすいことによって毎日アイロンを行なっており、熱ダメージの蓄積も重なっている
・全体的にクセが強く、バックはいつもしばっているので、フロントサイドの方がダメージが強め
全体的にクセが強いモデルさん。
僕たちの考え方の大前提として、アルカリ系の薬液でしか伸びないクセもあると思っているので、
必要なところに必要なアプローチを行うというのが根底にあります。
その上でまずはクセの強いバックセクションをアルカリ系の薬液で「プレ軟化」を行い、
その後、全体にオレンジコスメの「ジアンカー」(酸性領域の薬液)を使用していきます!
今回は特に悩みの中心である「顔周り」施術を中心にプロセスポイントを紹介します。
1)顔周りのジリつきをおさえる
2)前髪の割れを整える
3)プレ軟化していたバックセクションにも塗布
4)顔周りのアイロンでは、細い毛を見極めよう!
5)スライスは、手を入れて透けるくらいの薄さでとる
After
After
今回のRECIPE
シンプルな構成&幅広い悩みに使えるジアンカー
ーーモデルさん、大変身されてより魅力的になりましたね〜!
バックセクションのクセも強いモデルさんでしたが、全体的にまとまりが出てさらにかわいくなりましたね!
ここまでクセが強くなくても、顔周りのまとまりづらさなどはいろんなお客さまに共通の悩みだったりするので、今日のような施術はよくあるケースだと言えます。
ーー酸性のパーマだと施術時間がどうしても長めになりがちですが、顔周りだけであればスピード感がありそうですね。
そうですね!
他のメニューとの兼ね合いもあるかもしれませんが、カット含めて3.5〜4時間といったところでしょうか。
前髪だけであれば2〜3カ月に1回の周期で良いので、カットの周期と合わせて来店いただくのも良いかもしれないです。
ーー近藤さんの元にはお悩みを持つ方からデザイン性を求めたい方まで幅広いお客さまが集まると聞きますが、一人ひとりのお悩みに合わせた施術は複雑にならないのでしょうか?
僕たちDaBのパーマラボでは、お客さまの現状の髪の状態と、それに合わせた薬剤のバリエーションを体系化しています。
それによって幅広いお悩みを持つお客さまへのアプローチだけでなく、スタッフへの落とし込みもシンプルにできています。わかりやすいから提案しやすい、提案するからまた来店いただける、というようなサイクルができているのですが、そのベースとなっているのは今回使用した『ジアンカー』です!
ーーなるほど。例えば、特にどんなお客さまにはジアンカーがオススメ、などありますか?
見極めが必要だという大前提ですが、カラーダメージのある方、エイジング毛、波状毛の方にはオススメです。ほぼ、大多数の方ですね(笑)。
なので、スタッフも提案しやすいんです。大体の方のお悩みとフィットしますので。
特にジアンカーは4.5と6.0という2種類がラインナップされていて、状態や髪質で調整が自由自在。
この2パターンでの調整なので、複雑にならないですし、幅広い髪に対応できるのがメリット。
よっぽど特殊なダメージの場合を除いて、提案しやすいのが何よりメリットです。
ーー縮毛矯正やパーマって一般のお客様からしたらものすごく負荷のかかるものだと思われている印象ですが、そういった極端なハードルは取り払わそうですね!
はい!
お客さまに対しても、スタッフ教育においても、難しすぎると拒否反応って出てしまうと思うんです。
せっかく幅が広くなった酸性領域のパーマを気軽に提案したいですし、お客さまにとっての悩みを解決してデザインを楽しんでほしい。
前提として、プロとして正しく見極め適切な判断を行うというものはありますが、『ジアンカー』はお客さまや美容師双方の願いをシンプルに叶えてくれる存在だと感じています。
ーー近藤さん、力強いコメントをありがとうございました〜!
- Profile
- 近藤正大 [DaB 銀座店(東京)]
マネージャー
こんどうまさひろ/1985年12月31日 生まれ。滋賀県出身。大阪ベルェベル美容専門学校卒業後、DaB 入社。現在 DaB 銀座店マネージャー/ディレクターを担う。豊富な薬剤知識とデザイン力で、20 〜50 代の幅広 い層の顧客を持つ。DaB社内の薬剤 研究チーム「パーマラボ」代表。
- Instagram : @dab_kondo1231
お問い合わせ先:
有限会社オレンジコスメ 愛媛県松山市堀江町甲 350 番地 3
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- 執筆者
- 有希牧野