街で見つけた、ちょっと変わった名前のサロンたち
街角を歩くだけで、思わず二度見してしまうような存在感を放つサロンがある。例えば、その名前だけで何かストーリーを感じさせる、ちょっと変わった店。今回は、独自の感性で街角にひときわ異彩を放つ、3つのサロンをピックアップ。彼らのユニークな視点に触れ、新しいインスピレーションが湧いてくるかもしれない
名前の由来を尋ねると、意外なエピソードが返ってきた。元々は違う名前で1年半ほど営業していたが、同名の店から商標登録の指摘を受け、急遽変更せざるを得なかったという。「インスタグラムも消さないといけないし、看板や印刷物もすべて変更しなきゃいけなくて大変でした」と振り返るオーナーのYURIさん。そして「ほかと絶対に被らない名前にしよう」と決意。
ちょうどその頃、変わった名前のアイス屋さんが流行しており、自身が好きな月モチーフと組み合わせて現在の名前が生まれた。「結果的に『名前に惹かれて来た』と言われることが多く、変えて良かったです」とYURIさん。唯一無二の名前が、今や多くの人を引き寄せる力となっている。
- Salon Information
- 月夜に浮かぶ君のまつ毛
その名のとおり、まつ毛メニューが充実したアイサロン。自宅の一室を利用したプライベート空間で、リラックスした時間が過ごせるのも魅力。口コミでも「名前に惹かれて」という声があり、訪れる人々を静かに惹きつけている。
住所 | 大阪府富田林市南旭ケ丘町23番地 |
---|---|
MAP | Google map |
- Instagram : @tsukimimatsuge
「店名は、大好きな漫画作品『ヲタクに恋は難しい』のオマージュなんです。自分もオタクだからこそ、オタクが感じがちな“キラキラした美容室”の居心地の悪さを解消したくて、もっと気軽に来られる場所にしたいと思いました」と語るのは、オーナーのけいすけさん。
オタク文化やサブカルチャーに深く親しんだけいすけさんは、オタクが気軽に足を運べるような居心地の良い空間を作ることをコンセプトに、今年5月にサロンをスタートした。アニメやアイドル、ゲームなど、オタクの「好き」を尊重しながら、ヘアスタイルを通じてお客さまの個性を引き出すことを大切にしている。
- Salon Information
- ヲタクに美容室は難しい。~アニメ、アイドル、サブカルを愛するヲタサロンだった件~
半個室のプライベート空間で、アニメやアイドル、サブカルが好きな顧客に寄り添うスタイル。代表自身もオタクであることを公言し「美容室に通うのが苦手な人でも、リラックスできる場にしたい」という思いを反映した。
住所 | 北海道札幌市中央区南2条西4丁目10-1 ラージカントリービル3F |
---|---|
MAP | Google map |
- Instagram : @wota.ken
その名を聞いてドキッとするが、実はこの名前には深い歴史がある。「エッチ美容室の名前は、1932年(昭和7年)に創業した林(Hayashi)のイニシャルから取られました。当時はアルファベットを使うことが新鮮でした」と教えてくれたのは三代目の林 昌治さん。だが、戦時中にはアルファベットが敵性外国語とされ、「国際美容室」へと一時的に改名を余儀なくされたそう。戦後、再び『エッチ美容室』としてその名を取り戻し、現在に至る。
エッチ美容室では「地元の温泉文化を活かした美容」を大切にし、エステプログラムでは別府温泉の泥を使った施術が受けられるなど、温泉地ならではの体験ができる。また、着付けにも力を入れており、地元の行事や式典には欠かせない存在だ。温泉の力と伝統的な技術が融合し、長年にわたって愛され続けている。
- Salon Information
- エッチ美容室
別府駅前通りに佇む、メイクや着付け、ヘアセットの専門サロン。昭和7年創業の老舗で、行事や式典で多くの支持を集めている。1953年(昭和28年)に有限会社エッチ美容室として法人化。
住所 | 大分県別府市北浜2‐1‐28 |
---|---|
MAP | Google map |
独自の世界観を持つサロンは、その名の通り、訪れるお客さまに特別な体験を提供している。ユニークなサロンのあり方に触れることで、サロン作りやスタイル提案にもつながるかもしれない。
- 執筆者
- 木村 麗音
- Twitter : @kamishobo
- Instagram : @bobstagram_kamishobo