タカラベルモントが顔研究でダブル受賞 ECILAの顔診断データが評価

タカラベルモントは、11月に開催された「第30回日本顔学会大会(フォーラム顔学2025)」において、2つの研究発表で賞を受賞した。同社が同大会で受賞するのは今回が初めてとなる。

評価されたのは、サロン向けスマートデバイスミラー「ECILA(エシラ)」に蓄積された顔診断データを活用し、年代による顔立ちの変化や笑顔の違いを数値として示した研究だ。

6,500人超の顔データから
加齢による印象変化を可視化

オーディエンス賞を受賞した研究では、ECILAの顔診断機能を用い、10〜79歳の女性6,501人分の顔データを分析。年代が上がるにつれ、唇は薄く、目は下がり、顔全体は縦長になるなど、加齢による顔パーツの変化を定量的に示した。これまで感覚的に語られてきた「年齢と顔印象の変化」を、ビッグデータによって裏付けた点が評価された。

阿部賞を受賞した研究では、顔の形を共通の基準で比較できる解析手法を用い「愛想笑い」「癒しの笑顔」「爆笑」の3種類の笑顔を解析した。

ヘア提案の精度向上にも応用

あわせて発表されたポスター研究では、髪の長さや前髪、フォルムなどの要素を学習したAIにより、好みに合ったヘアスタイルを推薦する手法を提案。女性では推薦精度が向上し、今後は男性特有の要素を加えることで精度向上を目指すという。

同社はこれらの研究成果について、ECILAへの搭載を視野に入れサロンでのカウンセリングや提案精度の向上につなげたいとしている。