【2025年】理美容室の売上高ランキング 競争激化と消費動向の二極化進む

日経MJ(日本経済新聞)が「第43回 サービス業調査(売上高ランキング)」を発表し、2024年度(24年8月期〜25年7月期決算)の大手理美容サロンの年商が明らかとなった。大手サロンの売上は全体的に堅調に推移しているものの、競争環境は一段と厳しくなっている。


順位社 名部 門
売上高
(百万円)
前年度比伸び率(%)
阪南理美容(プラージュ)35,738▲2.1
キュービーネットホールディングス(QB HOUSE、FaSS)25,5433.2
3アルテ ジェネシス
(Ash、NYNYほか)
20,9362.2
4AB&Company14,8477.0
5カットツイン(cut-A)13,0000.6
6エム・ワイ・ケー(イレブンカット)9,2001.1
7田谷(TAYA、Shampooほか)5,444▲6.8
将軍ジャパン(クイックカットBB)5,09110.4
アポロ(イン東京、アーベン)3,795▲8.0
10モードケイズ3,090▲4.4
11遠藤波津子美容室2,911▲1.2
12オオクシ(カットビースタイルほか)1,9861.8
13ヤマノホールディングス(My jStyle,PLAZA HAIR)1,777▲8.0
14岩井文男美容室1,4311.2
15*芭里絵(フレンズ、アローズほか)1,001▲58.3
16サムソンSophia901▲3.0
17スカイ787▲0.6
すべての企業が回答しているわけではないため、ランキングは参考。売上高には婚礼関連を含む。芭里絵は通販の売上を含む。「Beautissiomo」は2025年4月に美的感覚集団美髪堂から社名変更、決算期変更のためランキングから除外。

サービス業全体では、同業他社との比較で「やや激しくなった」「激しくなった」と回答した企業が31.8%にのぼった。対照的に「緩和した」「やや緩和した」を選んだのはわずか1.8%にとどまり、競争条件の改善に明るい兆しは見えていない。

消費者の動向にも二極化が鮮明だ。消費態度が「積極的になった」「やや積極的になった」と答えた企業は16.8%。対し「やや消極的になった」「消極的になった」との合計は16.6%で、拮抗した状況が続いている。新規顧客の獲得が収益拡大の鍵である一方、「新規顧客が減少した」と回答した企業は58.4%にのぼり、既存顧客の利用頻度低下(53.3%)も課題として浮上している。こうした状況下、理美容サロンでは集客力の維持や差別化戦略の強化が急務だ。