明日花キララが「BeB TOKYO」で美容業界に参入 air岩田卓郎と“美の複合拠点”を立ち上げ

ヘアサロン「air(エアー)」創業者の岩田卓郎が、タレントの明日花キララと手を組み、新施設「BeB TOKYO(ビービートウキョウ)」を立ち上げた。麻布十番に4月9日、ビル1棟を丸ごと使用した“ビューティーエンターテインメント施設”としてオープン。8日に記者発表会を開催し、コンセプトや構想を明かした。
施設の企画・運営は、岩田氏と坂元伸一氏(トラストゲート代表)が共同設立した「リバーステーション」が担う。明日花キララはコンテンツプロデューサーとして参画し、「楽しく、美しく、健康に」をテーマに、美容と医療、ライフスタイルを横断する複合体験の設計に携わった。
BeB TOKYOの最大の特徴は、ビル1棟を用いた構成と、日韓の美容トレンドや医療・ライフスタイルを組み合わせた多層的な体験設計にある。1階は茅ヶ崎の人気カフェ「SAN BY AIR MARKET(サンバイヤーマーケット)」とコラボし、アサイーボウルやスムージーを提供。美容パウダーを加えることで、パーソナル対応の『ドクターズアサイー』へとカスタマイズできる。
2階「BeB STUDIO(ビービースタジオ)」は、韓国風証明写真や撮影会、セミナーにも対応。ゲストとして登壇したのは、セット専門サロン「SET SALON Clear(セットサロンクリアー)」オーナーのmemi氏。15歳で美容の道に入り、アシスタント時代から高い察知力と現場対応力で評価を受け、現在は芸能人やインフルエンサーの指名が絶えないヘアメイクアーティストだ。東京での一般向け予約は今回が初だと語った。
3階「BeB HAIR & MAKE(ビービーヘアアンドメイク)」には、様々なスタイルに特化したフリーランス美容師が在籍。店長はAIR銀座から、安藤嘉将氏が務める。美容医療で使われるヒアルロン酸やペプチド成分を応用した『リジュラントリートメント』を看板メニューとして紹介した。
4階のVIPルームは、完全個室でヘッドスパ、点滴、美容医療を一括で受けられる。水素吸引を組み合わせたケアは、明日花キララも日常的に取り入れているという。
5階「BeB CLINIC(ビービークリニック)」では、美容皮膚科に加えて美容内科も展開。睡眠・血糖値・疲労などに着目した体内ケアを中心に、日韓の美容医療を融合したメニューを提供する。
今後は医師や技術者、インフルエンサーと連携し、オリジナル商材やAI活用サービスを展開する予定だ。今夏には『AI漢方医』のリリースを控えており、漢方医の7年分の処方データをもとに体質バランスを自動診断し、パーソナライズ処方を導く。

坂本氏は「美容の主語を“商品”から“人”に移す」と語り、自己表現や事業創出の余白を意識した構造を強調した。BeB TOKYOは、美容師にとってはサロンワークの枠を超えた“新しい働き方”のヒントを内包する施設でもある。撮影、医療、美容商品開発、ヘアサロンだけにとどまらない未来の選択肢が、麻布十番に立ち上がった。