タカラベルモントが万博ユニフォームを初披露 性別や年齢を問わない未来デザイン

タカラベルモントは3月7日、大阪・関西万博の展示ブースでスタッフが着用するユニフォームを初披露した。デザインを手がけたのは、1970年大阪万博でも同社のユニフォームを手がけたデザイナーのコシノジュンコ氏。今回の発表は、同社が取り組む「OSAKA WOMAN TALK PROJECT」の一環として実施され、当日はファッションショー形式で披露された。

ユニフォームは、性別や年齢を問わず着用できる1スタイルで、展示ブース「量子飛躍する美の世界」との一体感を意識した構造が特徴。未来を象徴するシルバーを基調に、ホワイトをアクセントに用いたデザインで、立体造形的な帽子やアシンメトリーなシルエットが印象的だ。実際にブースで勤務予定の従業員がモデルとして登場し、コシノ氏の言う“展示と融合するユニフォーム”が具体的なかたちで提示された。

コシノ氏は「未来は、デザインそのものの存在が重要」と語り、性別や世代を超える表現としての衣服の可能性を強調した。発表会ではトークセッションも行われ、コシノ氏に加えブース設計を担当した山出美弥氏(立命館大学准教授)と、博覧会資料を担当する石川敦子氏(乃村工藝社)が登壇。過去の万博と女性のあり方を振り返りながら、未来社会における“美”と“表現”の可能性について語り合った。

タカラベルモントは、創業100周年を迎える節目となる2025年に向け、大阪・関西万博を「美しい人生を、かなえる」企業理念を体現する舞台と位置づける。展示とユニフォームの融合によって、来場者とともに“真の美”を問い直す試みが続いている。