美容師が聞きたい、すべらないお金のはなし 【ママ美容師のホンネ人生相談室 #2】
美容師、将来のお金が不安…
美容師として働く中で、将来のことやお金の管理に不安を感じることはありませんか?
特に家族を持つママ美容師の場合、
「病気やケガで働けなくなったら?」「老後にどれくらいのお金が必要なの?」
など、お金にまつわる心配ごとも多いと思います。
そこで今回は、ファイナンシャルプランナーであり、某有名お笑い芸人事務所所属の芸人としても活躍するMさんに、美容師さんたちが抱えるお金の悩みについて、ママ美容師がざっくばらんにご相談。
耳が痛くなるようなお金の話も、芸人さんの軽快なトークで楽しく学んでいきましょう!
- Profile
- 芸人Mさん
某有名お笑い芸人事務所所属
某有名お笑い芸人事務所所属のお笑い芸人でありながら、ファイナンシャルプランナーとしても活動中。ママ美容師コミュニティ「MAMABI PARK」等で、投資初心者のためのオンラインセミナー「すべらないお金の話」を開講。多くの美容師をはじめ、さまざまな業種のマネープランを担当している。
今回相談するママ美容師さん
- Profile
- 山根みゆき
広島県広島市/スタイリスト
広島県理容美容専門学校卒業。3回の産育休を経て、21年目。子供の頃から貯金が趣味で、通帳見て喜んでたタイプMAMABI PARKでのMさんのセミナーを受講後、しっかり今後のためにお金持ちたいと勉強中。3児(11歳、9歳、5歳)の母。
- Instagram : @miyukiyamane_femme
- Profile
- 増井しほな
大阪府羽曳野市/パート
ヴェールルージュ美容専門学校卒業後、入社1年目で出産。一度美容業界を離れたがブランクを経て複職。子供が産まれて自分に何かあったらと考えた時にしっかりとしたお金の知識がないとダメだと思い、現在学び中。4児(9歳、7歳、1歳、0歳)の母。
- Instagram : @shoooo.na78
お金の不安を解消したい…
でもまず何から始めたら?
心配はあるのに、何から始めたらいいかわからない…
そんな方も多いと思います。まずは何から始めたらいいんでしょうか?
美容師さんも僕ら芸人と同じですね、退職金もなければ福利厚生もすごく手厚い訳ではない。
となると、自分で用意しないといけないんですよね。
だから将来のため積み立てを始める方が多い。ですが、まずは病気やケガに備えることが最優先です。
もし病気やケガで働けなくなったら、その積み立てもできなくなってしまいますよね。
だからこそ、まずは医療保険に入って、働けなくなったときの収入を補うことが大切です。
美容師さんは体が資本ですからね。
確かに、私たちにとって健康って本当に大事ですもんね。
でも、医療保険はいらないって意見もよく聞きます。
そうですね。有名な芸能人や金融系インフルエンサーが発信していますが、結局は「元々お金があれば医療保険はいらない」っていう考えなんです。
ですが、例えばケガして入院したとなると、我々は収入がそこで途絶えてしまう。
なので、まずは土台をしっかり固めることがほんまに大事です。
自分に最適な保険って?
私は共働きで子供が3人、主人も同じく美容師なんですけど、自分たちに合った保険ってどうやって選べばいいんでしょうか?
生命保険とか医療保険とか、いろいろあって迷っちゃって…。
これも悩みますよね。
保険っていっぱいあるんですけど、ファイナンシャルプランナー的に「保険ならコレ!」って万人に合うものなんてないんですよ。各ご家庭、それぞれ状況が違うので。
なのでまずは、ご自身の家庭の状況をしっかり把握することが大切です。
例えば、共働きで子供がいる場合、生命保険は必須ですし、医療保険やがん保険も必要です。
でもいっぱい入っとけば良いって訳でなくて、最低限でいいです。
保険を選ぶときは、こういった家庭の状況も汲んでくれるような信頼できる専門家に相談するのが一番ですよ。
保険の勧誘、あやしくない?
正直、保険の勧誘っていい印象がなくて(笑)。
勧誘を受けたときに、その保険会社や販売員が信頼できるかどうか、どうやって判断すればいいんでしょうか?
これもあるあるですよね。
保険会社は「潰れない(と予想できる)ランキング」というのがネットで見れるんですよ。
販売員については、特定の保険だけを強く勧めてくる場合は、ちょっと気をつけたほうがいいかもしれません。
信頼できる販売員は、家族の状況やライフスタイルに合わせて、最適な保険を提案してくれる人です。
だから、勧誘を受けたときには、保障内容やその保険が本当に必要かどうかをしっかり質問して確認しましょう。
お客様の現状をしっかりカウンセリングした上で、最適なものを提案するという点は美容師と同じですね!
そうです!
お客様の話も聞かずに「流行ってるからこの髪型しときましょ」なんていう美容師さんは信頼できないじゃないですか(笑)。
家庭状況も聞かずに「お金貯まるからとりあえずやりましょ」なんて言ってきたら一発でアウトです!
掛け捨てか?積立か?
将来的なところを考えると積立保険がいいのかなって思うんですけど、家計的に今は掛け捨て保険を考えています。
要するに掛け捨て保険っていうのは、保険料が安くて、必要な保障をしっかり受けられますが、支払ったお金は戻ってこないんです。
一方で積立保険は、何かあったときは保険金が下りてきて、何もなかったらちょっとお金が増えて戻ってくるのが簡単なイメージです。
ですが、その分保険料が高くなります。
どちらが良いかは、その人のライフスタイルや経済状況によりますね。
確かに掛け捨てだとすぐに手が出せる感じがしますよね。
でも、将来的にお金が戻ってくる積立も魅力的ですよね。
少し余裕があれば、積立も考えたいけど、やっぱりまずは掛け捨てが安心ですかね…。
その考え方でいいと思いますよ。
まずは掛け捨てで必要な保障を確保して、余裕が出てきたら積立も検討するといいですね。
夫婦間のお財布事情…
うちはお財布が別々で、お互いの収入もあんまり知らないんですよね…。
なので、私と主人が入る保険も別々でいいのかなと。
ベストはやっぱりお互いにしっかりと話し合うことですね。
まず、何のために保険に入るのでしょうか?
ん〜、将来のため…子供のためかな?
それって、近い将来ですよね。
お子さんが手を離れて、ご夫婦で老後を過ごされる際にもお金は必要じゃないですか?
将来のために「どれだけのお金が必要か」具体的な目標を立てて、それに向かってお金をどう貯めていくかを一緒に考えることが大切ですよね。
ご夫婦の形もさまざまですよね。
例えば、親御さんのご遺産や年金などもあったとしても、老後不安なく生活するための資金は約5000万円ぐらい必要って言われているんです。
これを夫婦でどうやって貯めていくか、今から話し合っておいた方が楽じゃないすか。
「私は2000万円やるから、あんた3000万円貯めといてや」
というように根拠を持って決められたら、お財布が別でも問題はないのかなと。
そうですね。
まずは話し合ってみると不安が少ないかも…。
将来のことだけでなく、お互い病気や怪我があったらどうするかも絶対確認しておきましょうね!
子どもの保険、どれくらい掛けたら?
学校から保険の案内が来ることが多くて、どれに入ったらいいのか迷っています。
今も子供用の医療保険に入っているんですけど、追加で保険に入るべきなんでしょうか?
子供の保険は、何に備えたいかがポイントです。
僕も子供がいますが、医療保険は入ってないんです。
それよりも、自転車でのケガや学校で何か壊してしまうといった事故への不安が大きいかな。
学校からの案内は、物損事故に備えているものが多いです。
まずは今入っている保険の内容を確認してみてください。
火災保険の特約や補償で賄える範囲もあったりするので。
それで不安が残るなら、安心感を持つために追加の保険を検討するのが良いでしょう。
保険ってやっぱりお守りみたいなところがありますからね。
投資や資産運用を始めるには?
次はお金を増やす話なんですけど、やっぱり投資や資産運用も興味がある人が多いと思うんですよね。
でも、あまり理解せずに始めて失敗してしまったケースもよく聞くので…。
これも保険と同様に、投資を始める目的をはっきりさせることが大切です。
老後の資金を増やすためなのか、短期間で利益を得たいのか、
それによって選ぶべき投資の種類が変わってきます。
投資にも種類があります。
例えば、アメリカの国債を利用したものだと、やり方によって最低の利率が保証されていたりしますが、まとまった投資額が必要な場合もあります。
一方で、最近話題のつみたてNISAなどの株式を利用した運用もあります。
「ドルコスト平均法」という、変動があってもゆっくりしっかり増えていく手法です。
少額から始められるので初心者の方におすすめですよ。
でも変動があると不安かも…
そう感じる方も多いです。
なので、一喜一憂しないように始めたら見ないのがポイントですね。
ドルコスト平均法は価格が高いときには少なく、安いときには多く買い付けるため、
結果的に買付単価が平準化することになるんです。
株価が下がるのはチャンスだと思ってください!
安い時(株価が下がった時)に買いまくって、株価が戻ったら口数(購入数)が多くなっているので、平均購入単価が下がることになります。
継続することが大切なんですね。
忙しくてもお金の知識を得る方法は?
お金のこと、もっとちゃんと学ばなきゃですね。
でも、仕事や子供のこと、美容師の勉強もしないといけないし、時間が…(泣)。
隙間時間にYouTubeの金融系の動画を観てもわからなくて…
そうなんですよね。
YouTubeの方は、金融業務の実務経験をされている方が少ないので、そこでお勧めしている保険っていわゆる「机上の空論」なんですよ。
さっきも言った通り、みなさん生活背景が違うので、一人ひとりに合う保険も違うんです。
その話もせずに、特定の保険をすすめるような内容には注意してください。
結構観ちゃってました…。
興味を持つことはとても良いですが、実務経験があって長期的な視点で考えられる専門の人に聞くのが一番効率的かなと思います。
髪の切り方だけ知っててもカットしたことない人から切ってもらうって、信頼できないでしょう?
原理原則としては、金融も同じなんですよ。
金融対策は若いうちから、とは言うものの…
こんな話をしていると、「もっと若いうちからやっとけばよかった」と思います…。
でも若い頃はそんなこと微塵も考えてなかったなあ。
いやあ…若い人や健康な人にとって、保険の必要性を感じるのは難しいんですよ。
やっぱり、本格的に考え始めるのって家庭を持ったらじゃないですかね。
でもマネーリテラシーを上げるのは若いうちからの方が絶対いいです。
僕も35歳から勉強し始めたんで、もう10年早く始めていたら、保険料も今より安くなるものもありましたしね。
そうですね、やっぱり何かあったときのために、準備しておくのが大事ですね。
まずは、世の中の流れやお金の必要性を職場などでも教え合える環境づくりですかね。
これからどんどん医療保険も上がっていくと言われているので。
個人でそういった情報に耳を傾け、意識していくことが大事ですね!
お金の知識は今の自分が未来の自分達を守ってくれるんですね。
今日の話を聞いて、改めて考えるきっかけになりました。
Mさん、ありがとうございました!
さいごに
今回、Mさんからいただいたアドバイスを通じて、将来の不安を解消するための具体的なステップが見えてきたのではないでしょうか。
保険や投資について考えることは難しいかもしれませんが、少しずつ知識を増やしていくことで、安心して働き続けることができるようになります。
この記事を参考に、まずは自分に合った保険の選び方から始めてみてくださいね。
次回のテーマは「AIとママ美容師」。女性美容師が使いこなしやすいAI術を美容DAOであるMetaBeautyDAOのRiLi.さんと語り合います!