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全国売れっ子スタイリスト連載第16回「お母さんと子供を15分でカット」最高売上198万円/秋田県秋田市

月刊BOBの長寿連載、『日本全国売れっ子スタイリストを探せ!』。なかなか知ることのできない、リアルに売り上げが高い美容師さんの数字や取り組みを赤裸々に取材するこの企画。2004年に「人が好き!美容が好き!」というメッセージを掲げて始まり、名前や形を変えながら日本全国の200名近い美容師さんを紹介してきました。(現在の連載タイトルは「日本全国売れてるスタイリストを探せ!」)働き方、ライフプラン、キャリアプランのヒントが詰まっていて、掲載はいつも雑誌の後ろのほうですが反響の大きい企画です。

今回は月刊BOB2005年7月号掲載の第16回をご紹介します(記事内容はすべて、取材当時のものになります)。

全国売れっ子スタイリスト連載第16回 mode studio Q(モードスタジオキュウ)/秋田県秋田市]2005年7月号掲載

 

石川優子さんの売り上げデータ

プロフィール

いしかわゆうこ/1968年9月2日生まれ、秋田県出身。高校卒業後、mode studio Qに入社。秋田市内の国学館高等学校別科の通信で美容課程を修了。現在美容師歴18年目のベテラン美容師。

サロンデータ

モードスタジオキュウ
創業:1976年11月23日
山本ヒサヒロ代表
社員数:18名

 

母子向けの小さなサロン、厚い支持が垣間見える数字

母子一緒の場合はペア料金で、子供はカット500円の『プレアデスの宇宙船』。石川さんはここで1カ月に438人のカットをした記録を持つ。

 

お母さんと子供を合計15分でカット、置かれた場所で学ぶ姿勢

「お母さんと子供というのは、接客が一番むずかしいんです。15分以内にカットをしなければいけない。それが子供には限界。小さな子供を持つ母親のためにつくられた『プレアデスの宇宙船』で7年間店長をやりました。勉強になることがいっぱいでしたね」

石川さんが入社して丸3年、21歳の若さで『プレアデスの宇宙船』の店長に指名された。カットが嫌で、時には暴れたり、本気でキックをしてくる子供もいるという。
「それを笑えるか、憎いと思うかで決定的に違う。子供が好きじゃないと無理。大好きなマンガの話をしてくれて、それがどんなマンガか質問すると次回来店した時に持参することを約束してくれる。忘れないで必ず持ってきてくれるんですよ」

当時はやんちゃだった男の子が、今ではニキビだらけのすっかり無口になった高校生として本店にカットにくる。
「来月から本店に戻ると決まって、来店するすべてのお客さまにご挨拶しました。小学4年生の男の子が、カットをして帰宅したお母さんからそのことを聞いて泣き出したそうです。本店は子供向けのサロンではないからもう会えません。泣かれて困ったお母さんが電話をくれました。電話口に出たその子が『今までありがとう』と言うんです。こんないい仕事だったのかって、私も泣きました」

石川さんは高校3年生のときに、美容師になろうと決心した。求人案内を見て、他店とはちょっと異質なモードスタジオQに目が止まった。インターナショナルな雰囲気と、秋田にいても世界に情報を発信しようという姿勢に憧れたのだ。

『プレアデスの宇宙船』での店長の仕事は、入社時石川さんが思い描いていたものとは少し違っていた。しかしその場所でこそ見える、美容の仕事のよさと必要な技術はその後の石川さんの強みとなった。
「私は子供たちから学びました。子供たちは何にでも疑問を抱いたり、どんなことからも学ぼうとするんです。私もどんなことからでも成長したいですね。起こった出来事、出会えた人、感謝を返したいです!」

 

秋田から世界へ新しいことを発信するサロン環境

モードスタジオQ代表の山本さんは、若いころにロサンゼルスに渡り美容の修行をした経験を持つ。帰国後の1976年、25歳でサロンを持ち、いち早く母子向けのサロンをつくったり、ヴェールパーマという波板状のボードを開発して特許を取得した。また「レザルテ」というレザーをついに完成させ、通産省のグッドデザイン賞まで受賞。余暇にはソーラーカーをサロンのスタッフとともに製作、ソーラーカーレースに出場する。仕事も遊びもバランスよくやるのが流儀なのだ。

今年(2005年)の2月、石川さんは山本さんに同行してロサンゼルスのロングビーチに行った。ISSEのトレードフェアで「レザルテ」の技術展示と同時即売をしたのだ。
「アメリカの美容師が立ち見で、熱心に見ている。感動して、泣きそうになりました。山本さんはいつも何か新しいことを考えている。そして、いつもそれを実現してしまう。これはすごいです」

石川さんがスタイリストになってから、ずっとつづけて通ってくれるお客も多い。サロンを出て帰るときに、何か幸せを持って帰っていただきたい、そんな場所であったらと思っている。だからたくさんのお客に喜んでもらうためにも、ひとつでも多くの引き出しを持ちたい。そして自然だけれど華やぐ、そんなヘアスタイルをつくってあげたいと考えている。

恵まれた環境を生かして成果を上げる売れっ子スタイリストは“お客にとって心地のいい美容師”をこれからも目指し続ける。

 

月刊BOB編集部

AUTHOR /月刊BOB編集部

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